フェリーの速度は何ノットから「速い」と言えるのか?国内外の高速フェリー事情を徹底解説

フェリー、港

フェリーは私たちの移動や物流に欠かせない交通手段ですが、その「速度」に着目する機会は意外と少ないかもしれません。しかし一度乗ってみると、「あのフェリー、思ったより速いな」と感じることもあります。では実際、フェリーのスピードは何ノットから「速い」とされるのでしょうか?本記事ではその基準や、日本・海外の高速フェリーの実例までわかりやすく紹介します。

そもそも「ノット」とは?

まずは基本知識から。ノット(kn、kt)は船舶や航空機で用いられる速度の単位で、1ノット=時速1.852kmに相当します。

例えば15ノットのフェリーは約27.8km/h、25ノットなら約46.3km/hで進んでいることになります。数字だけ見るとそこまで速そうに見えませんが、海上でこのスピードを出すことは非常にダイナミックで、実際に乗ってみると体感速度は高めです。

何ノットから「速い」と感じるのか?

一般的にフェリーの平均速度は15〜20ノット程度とされており、それを超えると「高速フェリー」と見なされることが多いです。

・15〜17ノット:通常運航のフェリーとしては標準的
・18〜22ノット:比較的高速で、乗客に「速い」と感じさせる
・23ノット以上:本格的な高速フェリー、体感でも速さが実感される

したがって、25〜27ノットの北海道航路フェリーはまさに高速フェリーと呼べるレベル。大型フェリーでこの速度が出せるのは高性能なエンジンと設計技術の賜物です。

日本国内の高速フェリー事例

国内でも高速フェリーを運航する例は多く、特に長距離・長時間の航路ではスピードが求められる傾向があります。

  • 新日本海フェリー(敦賀〜苫小牧):最大26.5ノット。大型船体ながら快速。
  • オーシャン東九フェリー(東京〜徳島〜北九州):約23〜25ノット。
  • クイーンしらゆり(伊豆大島航路):高速ジェットフォイルタイプ、最大45ノット超(特例)

上記のように、20ノットを超えると乗船者の間でも「速い」と感じる声が増え、25ノット以上になると快適さとスピードのバランスが取れた人気路線となっています。

海外のスーパー高速フェリー

海外では日本よりさらに速いフェリーが実用化されており、ヨーロッパや東南アジアで多く運航されています。

  • HSC(High Speed Craft)カテゴリ:高速カタマラン船が主流で、35〜45ノットが一般的
  • スウェーデン〜フィンランド航路:バイキングラインの高速船は最大40ノット
  • 香港〜マカオ高速フェリー:ジェットフォイルで45ノット前後

このクラスになると、もはや飛行機並みのスピード感。船酔いしやすい人にとっては揺れも大きくなるため、安定性とのトレードオフが課題になることもあります。

速度だけでなく航路の特徴も考慮を

フェリーの「速さ」はノット数だけでなく、航路の海況(波の高さ・潮流)や船体の設計、運航条件によっても変わります。

たとえば瀬戸内海のように波が穏やかな海域では15ノットでも快適に移動できますが、外洋を走る航路では20ノット以上のスピードがあってこそ「移動時間の短縮」を実感しやすくなります。

まとめ:20ノット超が「速いフェリー」の目安

一般的に、フェリーの速度が20ノットを超えると「速い」と感じる基準に達します。25ノットを超えれば日本でも高速フェリーと呼ばれ、乗客もその違いをはっきりと感じるレベルです。

海外には30〜40ノットを超えるフェリーも多く存在しており、速度を重視した船旅がより一般化しています。ぜひ次にフェリーに乗る際は、ノット数にも注目して「速さの違い」を体感してみてください。

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