イギリスへの渡航を計画している方にとって、入国審査の手続きや所要時間は気になるポイントです。特に自動化ゲート(ePassport gates)の利用可否やその条件については、事前に把握しておくことでスムーズな入国が可能となります。
自動化ゲート(ePassport gates)とは
自動化ゲートは、イギリスの主要な空港や鉄道駅に設置されている、顔認証技術を用いた入国審査システムです。これにより、従来の対面審査よりも迅速に入国手続きを完了することができます。
このシステムは、パスポートのICチップに保存された情報と、現地で撮影された顔写真を照合することで、本人確認を行います。成功するとゲートが開き、入国が許可されます。
自動化ゲートの利用条件
以下の条件を満たす旅行者は、自動化ゲートを利用することができます。
- 10歳以上であること(10~17歳は成人の同伴が必要)
- ICチップ付きのバイオメトリックパスポートを所持していること
- 以下の国籍を有していること:イギリス、EU諸国、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイス、オーストラリア、カナダ、日本、ニュージーランド、シンガポール、韓国、アメリカ
これらの条件を満たす場合、入国審査を迅速に通過することが可能です。
自動化ゲートを利用できない場合
以下のような場合には、自動化ゲートを利用せず、対面での入国審査が必要となります。
- 10歳未満の子供
- ICチップのないパスポートを所持している場合
- 短期の就労や特定の活動目的で入国する場合(例:短期の芸術活動や報酬を伴う活動)
- 短期留学(6ヶ月未満)で入国する場合
これらのケースでは、入国審査官によるパスポートのスタンプが必要となるため、自動化ゲートは利用できません。
自動化ゲートの設置場所
イギリス国内の主要な空港や鉄道駅には、自動化ゲートが設置されています。主な設置場所は以下の通りです。
- ヒースロー空港(全ターミナル)
- ガトウィック空港(北・南ターミナル)
- マンチェスター空港(全ターミナル)
- スタンステッド空港
- ロンドン・シティ空港
- ルートン空港
- エディンバラ空港
- グラスゴー空港
- ニューカッスル空港
- ブリストル空港
- バーミンガム空港
- イースト・ミッドランズ空港
- カーディフ空港
- ユーロスターのブリュッセル・パリ・ロンドン各駅
これらの施設を利用する際には、自動化ゲートの利用可否を事前に確認しておくと安心です。
電子渡航認証(ETA)の導入
2025年4月2日以降、ビザ免除国の旅行者(日本を含む)は、イギリスへの渡航前に電子渡航認証(ETA)の取得が必要となります。ETAは、最大6ヶ月間の滞在を許可するもので、申請はオンラインまたは専用アプリを通じて行います。
ETAの取得には、パスポート情報や顔写真の提出が求められ、申請費用は£10です。多くの場合、申請から数時間以内に結果が通知されますが、最大で3営業日かかることもあります。
まとめ
イギリスへの入国手続きをスムーズに行うためには、自動化ゲートの利用条件やETAの取得要件を事前に確認しておくことが重要です。特に、短期の就労や留学、特定の活動目的で渡航する場合は、自動化ゲートを利用せず、対面での入国審査が必要となる点に注意が必要です。
最新の情報や詳細については、イギリス政府の公式ウェブサイト(https://www.gov.uk/uk-border-control/at-border-control)を参照してください。


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