ヨーロッパをバックパッカーとして旅する際、入国条件や必要な書類を正しく理解しておくことは、スムーズな旅の第一歩です。特に、トルコのイスタンブールからスタートし、最終目的地をフィンランドのヘルシンキとする3ヶ月間の旅を計画している場合、各国の入国要件や滞在可能日数に注意が必要です。
日本人のシェンゲン圏入国条件
2025年現在、日本のパスポートを所持している場合、シェンゲン圏内の国々(フランス、ドイツ、イタリアなど)へはビザなしで入国できます。ただし、「180日間で最大90日間の滞在」という制限があります。これは、連続した90日間ではなく、180日間の中で合計90日間まで滞在できるという意味です。
例えば、イスタンブールからギリシャ、イタリア、フランス、ドイツ、デンマークを経由してフィンランドに至るルートを計画している場合、シェンゲン圏内での滞在日数が90日を超えないように注意が必要です。
ETIAS(欧州渡航情報認証制度)の導入予定
2026年から、シェンゲン圏への入国には「ETIAS(欧州渡航情報認証制度)」の取得が必要となる予定です。これはビザではなく、オンラインで申請する渡航認証で、申請料は7ユーロ、認証は3年間有効です。2025年の旅行にはまだ必要ありませんが、将来的な旅行計画の際には留意しておきましょう。
入国時に求められる書類と準備
シェンゲン圏への入国時には、以下の書類や準備が求められることがあります。
- 有効なパスポート:帰国予定日から3ヶ月以上の有効期限が必要です。
- 帰国の航空券:フィンランドから日本への航空券を所持していることは、帰国の意思を示すために重要です。
- 滞在中の資金証明:滞在期間中の生活費を賄える資金があることを証明できるよう、クレジットカードや現金、銀行残高証明書などを準備しておきましょう。
- 宿泊先の情報:初日の宿泊先の予約確認書を持参すると、入国審査がスムーズになります。
これらの書類を準備しておくことで、入国審査時のトラブルを避けることができます。
宿泊先の予約と現地での手配
バックパッカーの旅では、現地で宿泊先を探すことも一般的ですが、入国審査時には初日の宿泊先の情報を求められることがあります。特に、深夜や早朝に到着する場合や、観光シーズン中は宿泊先の確保が難しいこともあるため、初日の宿泊先は事前に予約しておくことをおすすめします。
また、主要な都市ではホステルやゲストハウスが多く存在し、現地での手配も可能ですが、言語の壁や予期せぬトラブルを避けるためにも、数日分の宿泊先を事前に予約しておくと安心です。
シェンゲン圏外の国々の入国条件
トルコはシェンゲン圏外の国ですが、日本人は90日以内の観光目的であればビザなしで入国できます。ただし、他のシェンゲン圏外の国々(例:セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナなど)を訪れる場合は、それぞれの国の入国条件を事前に確認し、必要に応じてビザを取得してください。
また、シェンゲン圏とシェンゲン圏外の国々を行き来する場合、シェンゲン圏内での滞在日数の計算に注意が必要です。滞在日数の計算には、EU公式の「シェンゲンビザ計算機」を利用すると便利です。
まとめ
ヨーロッパをバックパッカーとして旅する際には、各国の入国条件や必要な書類を正しく理解し、準備を整えることが重要です。特に、シェンゲン圏内での滞在日数の制限や、入国時に求められる書類、宿泊先の予約状況などに注意を払いましょう。これらの準備をしっかりと行うことで、安心してヨーロッパの旅を楽しむことができます。


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