シトロエン・ベルランゴやプジョー・リフターは、欧州で人気の高いMPV(多目的車)で、広い室内空間と高い実用性が魅力のモデルです。日本でもキャンプや車中泊、ファミリーユースを目的に注目されていますが、「ウォークスルー仕様にできるか?」という声も多く聞かれます。今回は、ウォークスルー改造の現実性や注意点、実例を交えながら解説します。
ウォークスルーとは何か?その魅力
ウォークスルーとは、運転席と助手席の間、あるいは前席と後席の間を人が通り抜けられるようにしたレイアウトのことを指します。主にミニバンやキャンピングカーで採用されており、乗降性の向上や車中泊時の動線確保に役立ちます。
たとえば、車内で靴を脱いで移動したり、雨天時に外に出ずに後部の荷室へアクセスできるなど、アウトドアやファミリー利用において大きなメリットがあります。
ベルランゴ・リフターの車内レイアウトと課題
ベルランゴおよびリフターは、欧州での商用バンをベースにした乗用モデルであり、センターコンソールやシートの造りがやや大きく、完全なウォークスルー化には工夫が必要です。特に以下の点が課題になります。
- センターコンソールがしっかりと固定されている構造
- フロア形状に高低差があり、完全なフラット化が難しい
- 助手席のシートベルト機構やエアバッグなど安全装備の制約
市販状態ではウォークスルー仕様ではないため、ユーザーによるカスタムや専門業者による改造が必要になります。
改造の可否と実例紹介
一部のユーザーやカスタムショップでは、ベルランゴやリフターのセンターコンソールを取り外し、運転席と助手席の間を通れるようにするカスタム事例があります。SNSやブログでも「簡易ウォークスルー化」の実践例が見られます。
ただし、DIYでの改造には以下のようなリスクが伴います。
- エアバッグや電装系統への影響
- 構造変更申請が必要な可能性
- 車検非対応になる可能性
実例では、「センターコンソールを外し、フロアマットを敷いて動線を確保した」というケースや、「助手席をキャンプ仕様に交換し、室内移動を優先した」などの工夫が報告されています。
専門業者に依頼する場合のポイント
安全かつ確実にウォークスルー化を実現したい場合は、専門のカスタム業者に相談するのがおすすめです。以下のポイントを確認しましょう。
- 構造変更が車検に適合するか
- 電装やエアバッグなどの影響を正しく処理できるか
- 安全基準や強度基準を満たすか
特に輸入車は国内基準と異なる箇所も多く、実績のあるショップを選ぶことが重要です。費用は10万円〜30万円程度が目安になることが多いです。
ウォークスルー以外の快適化カスタムも検討を
ウォークスルーにこだわらなくても、車内の使い勝手を高めるカスタム方法は他にもあります。たとえば。
- 助手席シートのリクライニングや回転加工
- 荷室床面のフラット化マット導入
- 収納ボックスの配置による動線改善
これらの工夫により、ウォークスルーに近い快適性を実現することも可能です。目的や予算に応じて選択肢を広げましょう。
まとめ:ウォークスルー化は可能だが、慎重な判断を
ベルランゴやリフターをウォークスルー仕様に改造することは、ある程度の工夫や専門的な対応が必要ですが、実現は不可能ではありません。安全性や法的な観点を十分に考慮し、専門業者への相談や実例のリサーチを通じて、自分に合った最適なスタイルを模索しましょう。
快適な車中生活やアウトドア体験を目指す方にとって、カスタムの選択肢を広げる第一歩となるかもしれません。


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