移動時間を有効活用したいと考えるのは現代人にとってごく自然なことです。特に朝の早い新幹線移動中に、身だしなみを整えたいと考える人も多いでしょう。しかし、公共交通機関の中でどこまでがマナーの範囲内なのか、迷うこともあるはずです。この記事では、新幹線車内でのメイクやネイルチップ装着について、周囲の視点やマナーの観点から考えてみます。
新幹線は「公共の場」であるという意識
まず前提として、新幹線は個人の空間ではなく、他者と共有する公共の移動手段です。個室ではない限り、周囲の乗客と空間・時間を共有しているという点を意識する必要があります。
そのため、「自分にとっては短時間でも、周囲にとっては不快に感じる行動」がある場合、それは避けるのがマナーと言えるでしょう。身だしなみを整える行為そのものがマナー違反とは限りませんが、やり方や内容によっては他人への迷惑につながる可能性があります。
車内メイクはOK?NG?
近年は「車内メイク」への賛否がよく議論されます。実際には明確に禁止されているわけではありませんが、パウダーやスプレーの飛散、鏡の使用などが周囲に不快感を与えることが多いため、推奨されていない行為とされています。
特に以下のような行為は注意が必要です。
- アイライナーなどで肘が隣の席に出る
- スプレー類の使用(におい+拡散)
- パウダーやラメの飛び散り
「軽く目元を整える」「リップを塗る」程度なら容認される場合もありますが、やはり周囲の状況とタイミングを見ながら行動することが大切です。
ネイルチップの装着はどう見られる?
ネイルチップの装着は、音が立たず化粧品のような飛散もないため、一見すると問題がなさそうに見えます。しかし、細かい作業のために肘を広げたり、座席のトレーを長時間占有したりすることで、「隣の人に近すぎる」「作業中の振動や視線が気になる」といった印象を与えることもあります。
特に混雑した車内や指定席で隣に人がいる場合は、「自宅や駅構内などで済ませた方がスマート」という意見が多く見られます。
実際に遭遇した人の声
実際に新幹線でメイクやネイルをしている人に遭遇した乗客の声をまとめると。
- 「スプレーの匂いが気になってしまった」
- 「ひじがぶつかって何度も視線を送った」
- 「早朝で寝ていたいのに、ガサガサ音がして起こされた」
といった否定的な意見が多く見られます。一方で、「静かにやっていれば特に気にしない」という声もあり、一概にNGとは言えないものの、共通するのは“周囲への配慮”があるかどうかです。
配慮のある工夫で印象は大きく変わる
どうしても車内で作業したい場合は、以下のような工夫が効果的です。
- 隣に人がいない車両や時間帯を選ぶ
- 窓際席を確保し、肘が当たらないよう注意
- 音が出ない・匂いが出ない作業のみ
たとえば、駅到着前の数分だけ簡単なリップや眉メイクを手鏡で仕上げる程度であれば、周囲の人もそこまで気にしないでしょう。
まとめ:車内は「お互い様」の気持ちで
新幹線の中でのメイクやネイルチップ装着は、法律上は禁止されていませんが、周囲への思いやりがマナーの基本です。少しの配慮で、誰もが快適に過ごせる空間になります。限られた時間を有効に使うことも大切ですが、それ以上に「公共の場である」という意識を忘れずに行動しましょう。


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