不動産の相続や登記簿謄本を確認する中で、「記載されている旧住所が地図で表示されない」というケースに直面することがあります。地名変更や住居表示制度の導入などにより、住所が現在の地図と一致しないことが背景にあります。この記事では、旧住所の所在地を正確に調べるための方法や実用的なツールをご紹介します。
住所が地図に出ない原因とは?
旧住所が地図検索でヒットしない理由は主に以下の3つです。
- 地名変更(町名地番変更)が行われた地域である
- 住居表示制度によって、旧来の「地番」から「住居表示」へ切り替わっている
- 小字(こあざ)が使われているが、地図サービスでは対応していない
たとえば「○○郡××町大字△△字□□番地」といった住所表記が、現在のGoogleマップでは見つけられないことがあります。
公的機関での照会が第一歩
旧住所を特定したい場合、まずは法務局で取得した登記簿謄本(全部事項証明書)を元に「地番」を確認しましょう。次に、該当の市町村役場で「地番と住居表示の対照表」を閲覧・取得できることがあります。
特に都市部では、住所変更が多く行われているため、全国地名変更一覧や市区町村の公式ホームページの「住所変更情報」なども参考になります。
旧地番を現在の住所に変換する方法
以下の方法で地番から現在の住所を探すことが可能です。
- 法務局で「公図(こうず)」を取得し、地番の位置を確認
- 市町村の都市計画課で「地番図」や「住居表示実施前後の変換表」を閲覧
- 不動産業者に相談し、過去の物件データベースで調査
たとえば東京都世田谷区では、地番→住居表示の変換ページが公開されており、これを活用することで迅速に場所を特定できます。
地図で検索できないときに便利な代替ツール
Googleマップで該当しない場合でも、以下のサイトで過去の地図情報を調べられることがあります。
特に明治・大正期の住所表記との照合には、古地図が非常に役立ちます。
注意点:私道や分筆による変化も確認しよう
地番から現住所を特定しても、宅地の分筆や再開発によって、現在の地図上では異なる形状になっていることもあります。航空写真や古地図との比較により、正確な特定が可能になります。
また、私道を含む土地や未登記建物がある場合は、法務局以外の情報源(税務署や固定資産課)からの調査も必要になることがあります。
まとめ:住所が地図で見つからなくても調査方法はある
旧住所が地図で表示されない場合でも、法務局、市町村役場、公図、地番図、そして古地図などを活用することで特定は十分可能です。時間はかかることもありますが、正しい調査手順を踏めば、多くの場合は解決に至ります。特に不動産取引や相続の場面では、正確な住所特定が重要な意味を持つため、専門家への相談も視野に入れましょう。

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