フィリピンは常夏のリゾート地として人気がありますが、特に雨季(おおむね6月〜11月)に訪れる際は、感染症リスクへの注意が必要です。湿度と降水量が高まるこの時期は、蚊が媒介する感染症が発生しやすくなるため、旅行前のワクチン接種や対策を検討する方も多いでしょう。本記事では、日本脳炎やマラリアなど、フィリピン旅行に関連する感染症とその予防策について解説します。
フィリピンの雨季と感染症リスクの関係
フィリピンの雨季は、地域によって多少異なりますが、一般的に6月から11月にかけて続きます。この期間は湿気が多く、蚊の繁殖に適した環境が整いやすくなります。
その結果、蚊を媒介とする感染症であるデング熱、日本脳炎、マラリアなどのリスクが相対的に高くなる傾向があります。
日本脳炎ワクチンは必要?滞在地域と期間で判断
日本脳炎は、主に農村部や水田の多い地域で感染リスクが高いとされており、都市部を中心に短期滞在する場合は、リスクは比較的低めです。
ただし、郊外の自然エリアや農村部、リゾート地に長期滞在する場合や、雨季にあたるタイミングで訪問する場合は、ワクチン接種を検討する価値があります。特に小児や高齢者、基礎疾患のある方は医師と相談のうえ予防接種をおすすめします。
マラリア予防:リゾート中心か地方訪問かで判断を
フィリピンではマラリアはすべての地域で発生しているわけではありません。ルソン島北部・パラワン・ミンダナオなどの一部の農村地域においてリスクがあるとされています。
マニラ、セブ、ボラカイなどの都市部や主要観光地では、マラリアリスクは極めて低いため、通常は予防薬の服用は必要ないと判断されます。ただし、上記の高リスク地域に滞在する予定がある場合には、抗マラリア薬(マラロンなど)を医師の指示で服用することが推奨されます。
最も注意すべきは「デング熱」|ワクチンよりも防蚊対策を
日本脳炎やマラリアよりも実際にかかる可能性が高いのがデング熱です。デング熱にはワクチン接種が広く行われていないため、主な対策は蚊に刺されないことに尽きます。
- 長袖・長ズボンを着用する
- 虫除けスプレー(DEET30%以上)をこまめに使用
- 屋内では蚊取り線香や電子蚊取り器を使用
- 宿泊先では網戸や蚊帳がある部屋を選ぶ
デング熱は昼間に活動する蚊が媒介するため、日中の対策が特に重要です。
ワクチン接種のスケジュールと費用
ワクチンは出発の1ヶ月以上前からの接種が推奨されることが多いため、計画的に準備を進めましょう。
| ワクチン名 | 回数 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 日本脳炎 | 2回(1~4週間間隔) | 1回あたり6,000〜8,000円 |
| マラリア予防薬(マラロン) | 出発前1日~帰国後7日服用 | 1週間分で約5,000〜7,000円 |
予防接種はFORTH(厚生労働省検疫所)で最寄りのトラベルクリニックを検索できます。
まとめ:雨季のフィリピン旅行は「地域・目的」に合わせた対策を
雨季のフィリピン旅行における感染症対策は、滞在する地域や期間、旅のスタイルによって異なります。都市部中心であれば日本脳炎やマラリアのリスクは比較的低く、虫除け対策が中心で十分なケースが多いです。
一方で、自然豊かなエリアや農村部への訪問、長期滞在を予定している場合は、日本脳炎ワクチン接種やマラリア予防薬の服用を検討しておくと安心です。信頼できる医師やトラベルクリニックに相談し、万全の準備でフィリピン旅行を楽しんでください。

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