イギリス渡航時に必要な電子渡航認証制度(ETA)は、2024年から段階的に導入されており、申請時の写真提出については混乱が生じやすい点でもあります。特に9歳以下の子どもについては「顔写真不要」とされている一方で、スマホアプリでは顔写真のアップロードを求められるケースが発生しています。本記事では、この矛盾にどう対応すべきか、実例を交えて詳しく解説します。
ETA制度における子どもの顔写真要否の公式見解
イギリス政府の公式サイトでは、9歳以下の子どもはETA申請において「顔写真は不要」と明記されています。これは生体情報の取得対象外となる年齢層として、セキュリティ面から免除されているためです。
ただし、この公式ルールがアプリの挙動と完全に一致していないケースが一部報告されています。これは技術的な仕様の問題、あるいは最新のアップデートに未対応の可能性があると考えられます。
実際の申請時に発生している問題
多くの保護者が直面しているのは、「アプリで申請を進めると、子ども(0歳~5歳など)でも顔写真の撮影を求められ、それをスキップできない」という問題です。このような場合、入力途中で申請が進まなくなるため、親の多くが対処に困る状況です。
アプリによっては「すべての申請者に同一の入力項目を一律表示」してしまう仕様であることもあり、本来のルールと異なる案内が出ることがあります。
顔写真撮影の実践的な対処法
以下のような方法で、0歳児などの顔写真をアプリに登録できたという事例が報告されています。
- 白いシーツや背景の前に赤ちゃんを仰向けに寝かせ、真上から撮影する
- 頭が動かないように軽く支えながら、できるだけ目線をカメラに向ける
- スマホのカメラアプリで「ポートレートモード」や「補正機能」を使って明るさや背景を調整
また、写真がうまく認識されない場合は、複数枚撮影し、最も顔が認識されやすいものを選ぶとよいでしょう。申請前に保存し、後でアップロードする形式であれば、撮り直しも容易です。
代替手段:ウェブ版ETA申請の活用
アプリの不具合がどうしても解決できない場合は、イギリス政府の公式ETAウェブサイトから申請することも可能です。ウェブ申請では、年齢に応じた適切な入力フォームが表示されやすいため、アプリよりもスムーズに進む可能性があります。
また、ウェブ申請では写真のアップロードが任意となる場合もあり、特に9歳未満の場合はスキップ可能な設計になっていることが確認されています。
サポートへの問い合わせと注意点
もしアプリの挙動に疑問を感じた場合は、イギリス内務省の公式ヘルプセンターやETA専用窓口に問い合わせるのが確実です。問い合わせの際は、英語での簡潔な説明文とアプリのスクリーンショットを添えると、対応が早くなる傾向があります。
また、アプリのアップデートによって不具合が解消される可能性もあるため、最新版に更新してから申請を再試行するのも効果的です。
まとめ
イギリスETAの申請においては、9歳以下の子どもは原則顔写真不要とされていますが、アプリ上では撮影を求められることがあります。現状では、仰向けでの撮影やウェブ版の利用が実践的な対処法として有効です。ストレスのない申請のためには、事前にアプリの仕様を確認し、必要であれば代替手段も視野に入れて準備を進めるのが安心です。


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