高速道路で燃費が良くなる理由とは？一般道より効率的な走行ができる仕組みを解説

「高速道路は燃費が悪い」といったイメージを持たれている方もいますが、実は車種や走行スタイルによっては逆に燃費が良くなるケースもあります。特にハイブリッドカーやエコカーでは高速走行時に燃費性能が高まることも。この記事では、その理由を具体例を交えて詳しく解説します。

燃費に影響する走行条件の違い

燃費は、アクセル操作やブレーキ頻度、速度の安定性などに大きく左右されます。一般道は信号や交差点が多く、加減速が頻繁に発生するため、燃費効率が落ちやすくなります。

一方で高速道路は信号がなく、一定速度で巡航しやすいという点から、エンジンやモーターが効率的に動作しやすく、結果として燃費が向上するのです。

例えば日産のオーラ（e-POWER搭載）などのハイブリッド車は、低速走行や加減速の多い状況ではモーターとエンジンの切り替えが頻繁に起こるため、燃費効率が落ちやすいです。

一方、高速走行ではエンジンが定速で回り続け、モーターアシストの頻度も少ないため、ハイブリッド制御が安定し、燃料消費が抑えられます。

高速走行では空気抵抗が増えるため、一般的には燃費が悪化する要因になります。しかし、現代のエコカーはこの空気抵抗を軽減するための空力設計が施されており、一定速度で走る場合には燃費低下を最小限に抑えられる構造です。

そのため、高速でも時速80〜100kmの範囲で一定速度を維持して走ることで、最も効率的な燃費を実現できます。

実際に日産オーラでの使用者の声を調べると、街乗り（一般道）では平均16km/L程度、高速道路では平均22km/Lにまで向上するという報告が複数見られます。これは、上記のような一定速度での巡航とハイブリッド制御の安定化が要因と考えられます。

また、運転スタイルとして「エコモードをONにする」「急加速を避ける」「クルーズコントロールを活用する」といった工夫がさらなる燃費向上につながります。

かつてのガソリン車では高速走行時の燃費悪化が一般的でしたが、近年の車種、とくにハイブリッドやエコカーではこの前提が当てはまらないことも多くなっています。

車の種類や走行速度、道路の状況によって、燃費は大きく左右されるため、「高速道路だから燃費が悪い」という思い込みは見直す必要があります。

高速道路で燃費が良くなるのは、「定速走行」と「加減速の少なさ」による影響が大きいです。特にハイブリッド車は、その制御設計上、高速走行時に最も効率よく燃料を消費できる構造になっています。

燃費に影響を与える要因を理解し、運転スタイルや走行環境に応じて工夫することで、より経済的で快適なドライブを実現できます。