なぜ海ほたるPAは『Pasar』ではないのか？〜首都圏のPAブランドとその違いを解説〜

東京湾アクアラインの中間点に位置し、絶景とグルメを楽しめる人気のパーキングエリア「海ほたるPA」。一方で、同じくサービスや施設が充実した幕張PAなどは『Pasar（パサール）』ブランドで展開されています。では、なぜ海ほたるは『Pasar』ではないのでしょうか？その理由と背景を深掘りしてみましょう。

『Pasar』とは何か？ブランドの基本を理解しよう

『Pasar』は、NEXCO東日本が展開しているSA・PAの高機能型ブランド名です。「パーキングエリア＋サービスエリア＋マーケット」の意味を込めて名付けられており、商業施設のような洗練された空間と多彩な店舗展開が特徴です。

例としては、幕張PA（下り）、三芳PA（上り）、守谷SAなどがPasarブランドとして運営されており、旅の途中に立ち寄るだけでなく、目的地としても人気があります。

海ほたるPAは、NEXCO東日本の管理ではなく、「東京湾横断道路株式会社（TBHD）」が保有・運営しています。このため、同社の開発方針に沿った独自施設として設計・運営されており、NEXCOグループの『Pasar』ブランドの枠組みとは異なる立ち位置にあります。

この運営母体の違いが、ブランド名の差異に直結しています。つまり「Pasar」にしない、というより「Pasarとして展開できない」というのが実情です。

Pasarではないからといって、海ほたるPAの魅力が劣るということはありません。むしろ、海に囲まれたその立地や景観、エンタメ性のあるコンテンツにより、唯一無二の体験型PAとして多くの来訪者を魅了しています。

例えば、海ほたるには絶景が楽しめる展望デッキや、360度パノラマのフォトスポット、グルメゾーンなどが整備されています。また、お土産やスイーツの充実度でも高評価を得ています。

幕張PAなどのPasar施設では、高速道路利用者に向けた「商業施設寄り」のコンセプトで展開されていますが、海ほたるは「目的地型PA」として観光要素が色濃く反映されています。

Pasarとの違いを「比較」ではなく「使い分け」として捉えることで、より柔軟に高速道路の利用を楽しめるようになります。

海ほたるPAが『Pasar』ブランドでないのは、運営母体と施設コンセプトの違いによるものです。しかし、唯一無二の海上パーキングエリアとしての価値は非常に高く、観光スポットとしても高い人気を誇ります。Pasarと海ほたる、それぞれの魅力を理解し、目的に応じた立ち寄りを楽しんでみてはいかがでしょうか。