子どもの頃、駄菓子屋さんやお祭りの夜店で楽しんだ“くじ引き”。「当てもん」と呼ばれることもありますが、これは方言?それとも全国共通語?本記事では、この懐かしくも奥深い文化について掘り下げます。
当てもんとは何か?
「当てもん」とは、主に駄菓子屋や縁日の屋台などで行われる、景品付きのくじ引きやスピードくじを指す言葉です。中には1回数十円で運試しができるものもあり、当たりが出るとお菓子やおもちゃがもらえる仕組みになっています。
この言葉は関西を中心とした西日本の地域でよく使われ、「あてもの」とも表記されます。地元によっては親しみを込めて「当てもん屋」と呼ばれるお店も存在します。
世間一般では何と呼ばれているのか?
全国的には「くじ引き屋」や「くじ屋」「夜店のくじ」といった表現が一般的です。特にお祭りの屋台で「1回100円」「大当たり特賞」などの看板が並ぶくじ引き屋台をそう呼ぶことが多く、地域によって呼び名が少しずつ異なります。
一方、関東では「スピードくじ」や「景品付きくじ」といった呼び方も見られます。明確な業界用語があるわけではなく、販売形態によっても微妙にニュアンスが変わるのが特徴です。
当てもん文化の魅力と社会的背景
当てもん文化は、昭和の時代から子どもたちの娯楽として親しまれてきました。駄菓子を買うついでに1回挑戦、という遊び感覚が魅力であり、当たるかどうかのドキドキ感が世代を超えて共感を呼びます。
現在では、店舗数の減少や景品規制、くじの不正問題などから廃業するケースもあり、見かける機会は減りました。しかし、地域によっては今でも昔ながらのスタイルを守る駄菓子屋や、商店街のイベントなどで健在なところもあります。
全国各地の“当てもん屋”の呼び名いろいろ
- 関西:「当てもん」「あてもの屋」
- 東海:「くじ屋」「くじ引き屋」
- 関東:「スピードくじ」「景品くじ」
- 九州:「がらがら」「くじ引き」
たとえば、大阪市の下町では「当てもん」が一般的な表現。逆に東京都内の縁日では「くじ屋さん」と呼ぶことが多く、屋台そのものに名前がついているわけではない場合もあります。
現代にも残る当てもんの楽しみ方
最近では駄菓子屋そのものが貴重な存在となってきましたが、地方ではまだまだ子どもたちに愛される文化として生きています。インバウンド観光向けに再注目されることもあり、外国人観光客にとっても日本らしい体験のひとつになりつつあります。
また、オンラインでも「駄菓子屋風くじセット」などが販売されており、自宅で昭和レトロを楽しむスタイルも人気です。
まとめ:当てもんは地域文化と懐かしさを残す日本の遊び
「当てもん」は地域によって呼び方が異なるものの、日本各地に共通する懐かしい遊び文化です。お祭りや駄菓子屋での思い出として、世代や地域を越えて愛されています。
もしあなたの地域でも「当てもん」という言葉が使われていたなら、それは素敵な郷土文化のひとつ。次のお祭りで、ぜひ“くじ引き屋”を探してみてはいかがでしょうか?


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