インバウンド需要が高まる中、大きなスーツケースを持った旅行者が公共交通機関でトラブルになる例も増えています。特に新幹線や特急列車での荷物置き場問題はSNSでも話題になりがちです。しかし、海外旅行では大きなスーツケースを持つのはごく自然なこと。では、迷惑をかけずにどのように扱えば良いのでしょうか?また、海外ではどのように対処されているのでしょうか?この記事では、実践的な対策と国際的なマナーについて解説します。
大きなスーツケースは必要?その背景と現実
海外旅行、特に1週間以上の滞在では大きなスーツケースは欠かせません。お土産や衣類のほか、現地での予備アイテムを入れるため、1人1台はむしろ一般的です。
しかし都市部の混雑した交通機関では場所を取るため、マナーや配慮が求められる場面も増えてきました。日本では特に、新幹線などでスーツケースの置き場が限定されている点が課題となっています。
日本国内での対策:新幹線・鉄道利用時のルール
2020年からJR東海・JR西日本では、特大荷物(縦・横・高さの合計が160cm以上)の新幹線持ち込みには「特大荷物スペースつき座席」の事前予約が必要となりました。事前予約なしで持ち込むと、追加料金がかかることがあります。
また、自由席では特大荷物スペースが確保されていないため、あらかじめ予約しておくか、駅のコインロッカーや手荷物預かりサービスの利用も検討すると良いでしょう。
海外での大荷物事情:どう対応されている?
欧州の高速鉄道(TGV、ICEなど)では、車両の入口や車端部に大きな荷物置き場があり、乗客が自由に利用できます。アメリカのAmtrakでは、上部棚と荷物置きスペースの両方が用意されており、予約制ではありませんが早い者勝ちの方式です。
一方で、ヨーロッパやアジアの一部都市では、大きなスーツケースをラッシュ時に持ち込むのは避けるべきとされており、地域によっては混雑時間帯に大型荷物の持ち込みを制限するルールもあります。
旅行者が取れる現実的な対処法
- 荷物配送サービスの活用:日本国内であれば空港から宿まで宅配便を使うことで、混雑回避が可能です。
- 事前予約でスペース確保:新幹線やバスなど、特大荷物対応の座席を利用すれば安心です。
- 荷物のサイズダウン:特に都市部の移動が多い場合は、大きなスーツケースと小型バッグに分け、移動時は小型に限定する工夫も有効です。
- 現地のルールを確認:目的地の鉄道会社やバス会社の荷物ポリシーを事前に調べておきましょう。
実際の旅行者の声と経験談
イギリスに2週間旅行した30代男性の例では、「ヒースローエクスプレスでは荷物置き場が広く、移動が楽だったが、ロンドン市内の地下鉄ではエレベーターが少なく、スーツケースを運ぶのが大変だった」とのこと。
また、韓国ソウルを訪れた女性は「大きな荷物でも空港鉄道では専用スペースがあり安心。ただし地下鉄内では気まずい空気を感じたため、移動時間帯に配慮した」と語っています。
まとめ:配慮と準備で快適な旅を
大きなスーツケースを持つこと自体は悪ではありません。ただし、混雑する都市や公共交通機関では配慮が必要です。日本国内ではルールが整備されつつあり、海外でもマナーを守っていれば問題になることは少ないでしょう。
スマートな旅を実現するためには、事前の情報収集と予約、荷物管理の工夫が鍵です。旅の楽しさと他者への配慮の両立を心がけたいですね。


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