長距離フェリーの旅を計画する際、東日本を代表する2社である商船三井フェリーと太平洋フェリーは比較されやすい存在です。どちらも北海道航路を持ち、似たような距離をカバーしていますが、実際には利用シーンや運航スタイルに違いがあるため、本記事ではそれぞれの特徴と違い、そして選び方について詳しく解説します。
商船三井フェリーの特徴
商船三井フェリーは、茨城県・大洗港と北海道・苫小牧港を結ぶ定期航路を運航しています。関東から北海道へ向かう際の代表的なフェリー会社で、ビジネス用途やライダー、家族旅行など幅広い層に支持されています。
夜出発して翌日の昼に到着する「さんふらわあ さっぽろ」「さんふらわあ ふらの」などの船には、快適な個室や展望風呂、レストランなどが完備されており、移動中も充実した時間を過ごせます。
太平洋フェリーの特徴
太平洋フェリーは、名古屋~仙台~苫小牧の3都市を結ぶ長距離フェリーです。中京圏から北海道へ向かう方や、東北経由の旅をしたい方にとって利便性の高い選択肢となります。
代表船には「いしかり」や「きそ」などがあり、フェリーの中でも高級感ある内装と多彩な船内施設が評価されています。ライブショーや展望大浴場、シアタールームなど、まさに“旅そのものを楽しむ”演出が特徴です。
両社の航路とターゲット層の違い
| 比較項目 | 商船三井フェリー | 太平洋フェリー |
|---|---|---|
| 主な出発地 | 大洗(茨城) | 名古屋・仙台 |
| 到着地 | 苫小牧 | 苫小牧 |
| 所要時間 | 約18時間 | 約38~40時間(名古屋発) |
| 船内設備 | 快適性と実用性重視 | 娯楽性・観光型重視 |
| 料金目安 | 13,000円~ | 15,000円~ |
ライバル関係か?補完関係か?
一見、商船三井フェリーと太平洋フェリーは「同じ苫小牧に到着する」という点でライバルに見えますが、実際は発着地や目的が異なるため直接的な競合とは言えません。
商船三井フェリーは「短時間・実用重視」の旅を提供しており、出張やスケジュールが限られた旅行者向け。一方、太平洋フェリーは「船旅を楽しむ観光志向」の色が強く、ゆったりとしたクルーズ体験を楽しみたい方に向いています。
目的別おすすめの選び方
- 関東から最短ルートで北海道に行きたい → 商船三井フェリー
- 中部・東北から北海道へ観光を兼ねて行きたい → 太平洋フェリー
- ビジネスや時間重視の移動 → 商船三井フェリー
- 船内でゆったりと非日常を楽しみたい → 太平洋フェリー
実際の利用者の声
「さんふらわあで大洗から苫小牧に行きましたが、時間どおりでとても快適でした」(40代・ビジネスマン)
「太平洋フェリーはライブや展望風呂もあり、クルーズ気分を味わえました!」(30代・旅行好き)
まとめ
商船三井フェリーと太平洋フェリーは、苫小牧という共通の到着地を持ちながら、出発地や目的、体験スタイルが大きく異なります。したがって「ライバル」というよりも、それぞれのエリアと目的に応じた「補完的なフェリー会社」と言えるでしょう。
どちらを選ぶかは、あなたの出発地と旅のスタイル次第です。効率を重視するなら商船三井フェリー、旅そのものを楽しみたいなら太平洋フェリーを選んでみてください。


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