1985年に発生した日本航空123便墜落事故は、尾翼に何かが衝突したという説や、“自衛隊や米軍の関与”といった陰謀論が流布されましたが、元同機機長・航空評論家の杉江弘氏ら関係者はこれらに反論しています。
事故原因は整備ミスによる後部圧力隔壁の破断
公式調査では、1978年のテールストライク後の修理が不適切だったことが根本原因とされています。圧力隔壁が疲労破壊し、爆発的な減圧で垂直尾翼や油圧系統が失われました :contentReference[oaicite:0]{index=0}。
この構造欠陥により36分間の制御不能飛行後、群馬県上野村に墜落したとされています :contentReference[oaicite:1]{index=1}。
尾翼に“標的物”が衝突? 機長がフライトレコーダーで否定
杉江弘氏は「尾翼に何かが衝突すれば、フライトレコーダーにはその振動や音が残るはずだが、それが一切記録されていない」と明言し、この説を“根拠なき陰謀論”と断じています :contentReference[oaicite:2]{index=2}。
「自衛隊・米軍関与」説の矛盾
ネット上では、墜落時に護衛艦や自衛隊機が関与していたという噂もありますが、当時“まつゆき”は民間所有であり、米軍・自衛隊の関与は物理的にも時系列的にも成立しません :contentReference[oaicite:3]{index=3}。
杉江弘氏の著書で陰謀論の誤りを詳細に解説
杉江氏は自身の著書『JAL123便墜落事故 自衛隊&米軍陰謀説の真相』において、レコーダー記録や当時の整備状況を詳細に分析し、陰謀論の論理的誤りを丁寧に解説しています :contentReference[oaicite:4]{index=4}。
まとめ:陰謀論ではなく整備ミスが真実
事故の根本原因は1978年の修理ミスによる機体構造の弱体化であり、尾翼への衝突や軍関与などの陰謀論はフライトレコーダーや記録と矛盾します。
当時の機長や整備専門家が科学的根拠に基づいて否定している以上、現行の事故分析では“整備不良による致命的構造破壊”が唯一の現実的な原因と考えるのが妥当です。

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