小豆島・安田町で“そらんじょ”“そらじょ”って地名はある？昔語りの謎を探る

小豆島・安田町周辺でおじいちゃんから聞いた「そらんじょ」「そらじょ」といった通称地名を、地域資料や歴史をもとに調査した記事です。昔の呼び名には地元の歴史や文化が深く関係していることも多く、見失われた場所のヒントになるかもしれません。

「そらんじょ／そらじょ」の聞き間違いの可能性

まず考えたいのは、聞き間違いや訛りによる地名の変化です。小豆島の安田は江戸時代から「星ヶ城」や「安田下條(しもじょう)」など複数の古い地名があり、方言や呼び方が地域によって異なります。

たとえば「しもじょう」を地元では「しらじょ」と発音する例もあり、「そらんじょ」もそうした変形の可能性があります。

安田町は鎌倉時代〜南北朝時代の豪族・佐々木信胤ゆかりの地で、星ヶ城と呼ばれる山城が築かれ、城下に集落が形成されました:contentReference[oaicite:1]{index=1}。

集落名に「條（じょう）」が付く場所も多く、地元の人は「○○じょ」と呼び慣れていた可能性が高いと考えられます。

安田では「お妻の局（そら／しら）」の伝承があり、それに関連する小さな社や星ヶ城関連の地名が残っています:contentReference[oaicite:2]{index=2}。

これが「そらじょ」の語源である可能性もあり、伝承地や祠まわりにかつて通称が存在したのかもしれません。

古い地籍地図や明治時代の村内文書には、安田下條などの名前が記録されており、そこに通称としての略称や方言が記されている場合があります。

小豆島町史、香川県史といった公文書や図書館の史跡資料を調査すると、「そらじょう」「しらじょう」と書かれている可能性があります。

やはり最も確かな情報は、「昔の地名を知る地元の高齢者」です。安田周辺の自治会や小豆島郷土資料館に聞き取りを依頼する、または地元の散策会に参加して会話の中から探ることが効果的です。

地域の祭り「安田踊り」や「お妻の局社」の案内看板にも、昔語りが記されていることがあるので、そこから手がかりを得る方もいます。

「そらんじょ」や「そらじょ」は、聞き取りの変化か、方言を含む通称地名の可能性が高いです。特に「下條（しもじょう）」や「お妻の局」に関連する歴史的背景を踏まえれば、地元に残る資料や声に直接触れることが最良の道筋です。

地図と古文書を調べ、地元の声を聞き、歴史を追っていけば、きっとその小さな地名に込められた記憶が見つかるはずです。