兵庫県と中国地方、どちらが都会？人口・都市機能・交通網から読み解く地域の都市性

「兵庫県と中国地方全体では、どちらが都会なのか？」という疑問は、人口や都市インフラ、経済規模などさまざまな観点から考える必要があります。この記事では、都市の定義を「人口規模」「主要都市の数」「交通・インフラ」「商業施設の集積」といった要素で分析し、兵庫県と中国地方（鳥取・島根・岡山・広島・山口）を比較していきます。

主要都市の規模と分布の比較

兵庫県は関西圏の一部として、神戸市を中心に明石市、姫路市、西宮市、尼崎市など政令指定都市・中核市クラスの都市が複数あります。神戸市は人口約150万人を誇り、全国でも有数の都市機能を有しています。

一方、中国地方では広島市（約120万人）、岡山市（約70万人）と大都市はあるものの、その他は比較的小規模な地方中核都市（下関市、倉敷市、松江市など）が多く、県を跨いだ分散型となっています。

人口規模と都市圏の厚み

兵庫県の人口は約540万人で、神戸・阪神間を中心とする都市圏に人口が集中。大阪や京都とも通勤圏が重なる「メガ都市圏」の一部としての性格も強く、都市密度が高いのが特徴です。

中国地方5県の合計人口は約690万人で、数としては兵庫県を上回るものの、広範囲に分散しており、都市集中性はやや劣るといえます。

商業施設・文化施設の集積度

兵庫県には「神戸三宮」「西宮ガーデンズ」「姫路駅前」など大型商業施設が点在し、文化施設や劇場、美術館も都市ごとに充実しています。神戸だけでなく、各地域にバランスよく都市機能が分散しているのが強みです。

対して中国地方では、広島市・岡山市を中心に商業施設は存在しますが、県を越えての買い物や娯楽移動も多く、エリア全体で見ると「1都市集中型」の構造に近い傾向があります。

交通インフラ・アクセスの利便性

兵庫県は、新幹線（新神戸・西明石・姫路）・空港（神戸空港）・高速道路網が発達し、阪神間の私鉄ネットワークも全国有数の密度を誇ります。

一方、中国地方も新幹線や山陽道を中心に交通網は整備されていますが、地方都市間の鉄道・バス接続の本数や頻度は兵庫県に比べてやや少ない点が見受けられます。

比較まとめ：都市機能の集中 vs 広域分散

まとめ：都市性では兵庫県が一歩リード

中国地方全体がもつ広域的な人口と自然資源の魅力も大きいですが、「都市性＝都市機能の密度・利便性・多様性」という観点から見ると、神戸を中心に多数の主要都市を抱える兵庫県の方が、より“都会的”といえるでしょう。

もちろん、それぞれに魅力や役割が異なるため、比較の目的によって評価も変わります。ただし、都市の利便性や商業・文化的な厚みを重視する場合、兵庫県の都市圏構造は非常に高い水準にあります。