地域住民の足として設けられたコミュニティバス。しかし「土休日に1本も走らないのはなぜ?」と疑問に思う方も多いでしょう。鉄道と違い、なぜこうした“休業日”が存在するのか。その背景や制度、改善のヒントについて解説します。
コミュニティバスの運行目的と限界
コミュニティバスは、自治体が主導して交通空白地を補完するために導入するものです。鉄道や民間バスとは異なり、営利を目的としない公共サービスであり、運行には市町村の予算が使われています。
利用者が少ない曜日・時間帯に運行するとコストがかさむため、平日の通勤・通学・通院など「生活の足」としての利用に限定されるケースが多く、土休日は対象外となることがあります。
なぜ鉄道と比べて制限が多いのか
鉄道は大都市圏では通勤輸送が中心ですが、週末には観光やレジャー利用も見込めるため、毎日運行するのが前提です。一方で、コミュニティバスはその地域のニーズに絞って設計されており、観光需要をほぼ考慮していません。
例えば、ある市では1便の運行コストが約2万円で、1日4便・週5日で年間約2,000万円の支出となります。土日に運行を加えるにはさらに約800万円の予算が必要となり、税収や補助金とのバランスで断念せざるを得ない状況もあります。
利用実績とコストの関係
自治体は多くの場合、過去の利用実績をもとに運行ダイヤを決定します。過去に土休日運行を試みたものの利用者が少なく廃止された例もあります。
例として、関西圏の某市では土曜日のみ運行していたバスが1日あたり平均1.2人しか乗らず、翌年度から運休となりました。税金の使い道としての説明責任もあり、採算が取れない運行には慎重にならざるを得ないのです。
問い合わせ先と回答が来ないときの対応策
市役所の担当課に問い合わせても返答がない場合は、市民相談窓口や地域の議員に相談することも有効です。議会で取り上げてもらうことで、問題提起につながる場合があります。
また、地域の自治会や住民団体を通じて署名活動や利用実態の調査を行い、行政に提案する事例もあります。
改善のためにできること
実際に土休日の運行が再開された事例もあります。たとえば、長野県のある自治体では住民の要望を受けて、運転手を地域住民が担うデマンド型交通を導入し、土日祝の運行を実現しました。
このように「使いたい」声と「運営できる」仕組みが合致すれば、土休日の運行も実現可能です。重要なのは、具体的な利用目的や時間帯を明記して要望を出すことです。
まとめ
コミュニティバスが土休日に走らない背景には、利用実績、財政制約、制度的な限界があります。しかし、市民の声が反映されることで運行見直しが行われる例も少なくありません。諦めずに声を届け、地域と共に改善に取り組む姿勢が求められます。


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