日本人の多くがタイの細長くパラパラしたインディカ米に違和感を持つように、タイの人々にとっても日本のモチモチしたジャポニカ米は馴染みが薄い食感かもしれません。しかし、食文化の背景を知ることで、その違いは単なる「好き嫌い」だけでは語れない奥深さがあります。
インディカ米とジャポニカ米の違い
インディカ米は粒が長く、炊くとパラパラになるのが特徴。タイやインド、中国南部など高温多湿な地域で栽培され、炒め物やカレー、スープ系の料理に合うのが特徴です。
一方、ジャポニカ米は短くて丸みがあり、炊くと粘りが出てモチモチ感が強く、日本や韓国、中国東北部など寒冷地を中心に栽培されます。和食との相性は抜群です。
タイの人々にとってのジャポニカ米の印象
タイでは「もち米」文化もあるため、ジャポニカ米のモチモチ感に対する抵抗はさほど強くありません。ただし、毎日の主食としては「パラパラ食感」を好む傾向があります。
例えば、タイの家庭料理ではインディカ米にバジル炒め(パッガパオ)やトムヤムクンなどを乗せて食べるスタイルが主流で、粘りのあるお米はタレや汁との相性が悪く感じられることもあります。
実際にタイでジャポニカ米は食べられている?
バンコクの日本食レストランやデパートでは、ジャポニカ米を使った寿司やカレーライスが提供されています。若年層や都市部を中心に、日本の食文化に親しみを持つタイ人も増加中です。
例えば「やよい軒」や「CoCo壱番屋」など日系チェーンでは日本米が導入されており、タイ人客にも人気です。
料理との相性が印象を左右する
タイ人がジャポニカ米を「重たい」「ねっとりしている」と感じるのは、炒め物やスープとの組み合わせが前提だからです。逆に、寿司や和風弁当などと一緒に食べた場合、食べやすいと感じる人も多くいます。
つまり、料理とのマッチング次第で評価は変わるのです。
日本でのインディカ米の立場も変化中
逆に日本では、最近ではパエリアやビリヤニ、エスニック料理の広がりとともに、インディカ米の需要がじわじわ増加しています。業務スーパーや輸入食材店で手軽に購入できるようにもなっています。
タイ米=まずいというのは、1993年の米不足のイメージが強すぎた結果で、調理法を理解すれば美味しさに気づけるという意見も増えています。
まとめ:文化の違いは“体験”で埋める
結論として、タイ人の多くはジャポニカ米を主食としてはあまり好まない傾向にあるものの、料理次第では美味しく受け入れられています。
インディカ米もジャポニカ米も、それぞれの食文化の中で発展してきた個性を持っており、相互理解の鍵は「異なる米に合わせた調理」を体験することにあると言えるでしょう。


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