日本全国で目にするようになった「ご当地ナンバー」や「図柄入りナンバー」。その違いや歴史について、正しく理解できていますか?本記事では、その起源から現在の状況まで、初心者にもわかりやすく解説します。
ご当地ナンバーの始まりは2006年
「ご当地ナンバー」と呼ばれるものは、2006年10月10日に始まった第1弾導入で誕生しました。このとき導入されたのは、「仙台」「会津」「那須」「高崎」「川口」「成田」「柏」「市川」「藤沢」「伊豆」「一宮」「春日井」「豊田」「鈴鹿」「堺」「倉敷」「下関」「諫早」の19地域です。
これらは地域振興や地域の個性を反映する目的で、それまでの陸運局管轄地名とは異なる、自治体の名称などがナンバーに使われるようになりました。
当初は図柄なしの文字だけのナンバープレート
この第1弾・第2弾(2014年〜2016年)までは、現在のようなカラフルな図柄入りではなく、通常の白地に黒文字(自家用車の場合)という一般的なナンバープレートでした。つまり、ご当地ナンバー=地名がユニークというだけで、デザインには特徴がありませんでした。
たとえば「伊豆ナンバー」などは、その名前の新鮮さで話題にはなりましたが、見た目自体は従来のナンバーと変わらなかったのです。
図柄入りナンバープレートの登場
図柄入りナンバーの制度が始まったのは2018年。第1弾は2018年10月に登場し、「ラグビーワールドカップ」や「東京2020」などの記念ナンバーと並び、地方版図柄入りナンバーとして登場しました。
図柄には地元の名所や特産品などが採用され、地域色が強く反映されています。寄付金を支払うことでフルカラー版を選べる方式も導入され、話題になりました。
ご当地ナンバーと図柄入りナンバーの違い
- ご当地ナンバー:ナンバーに記載される地名が従来と異なり、その地域独自の名称であることが特徴(例:富士山、伊豆、那須など)。
- 図柄入りナンバー:ナンバープレート自体にイラストやデザインが印刷されている(例:熊本県くまモン、広島の紅葉など)。
つまり、ご当地ナンバー=地名がユニーク、図柄入りナンバー=デザインがユニークという違いがあります。もちろん、両方を併せ持つナンバープレートも存在します。
図柄入りナンバーが浸透し、ご当地の認知が広がった
図柄入りナンバーの普及により、外から見てもその地域の特色が伝わりやすくなり、地域振興にも大きく貢献しています。たとえば「飛鳥ナンバー」や「富士山ナンバー」は観光地としての魅力を強く印象づける効果もあります。
また、図柄入りは目立つため盗難抑止効果やドライブの楽しみの一つにもなっています。
まとめ:ナンバープレートも地域PRの時代へ
2006年に始まったご当地ナンバー制度は、地域名の変更をきっかけにスタートしました。その後、2018年からはデザイン性のある図柄入りナンバーが登場し、現在ではナンバー自体が観光資源や地域ブランディングの一端を担っています。
ナンバーを通して地域を知る、そんな時代が今まさに訪れているのです。


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