海外での就労を考える際に避けて通れないのが「就労ビザ(ワーキングビザ)」の取得です。特に英語圏で働きたいと考えている人にとっては、ビザの難易度や制度の柔軟さが重要な判断材料となります。本記事では、比較的ビザが取得しやすい国や制度、実例などを挙げて詳しく紹介します。
カナダ:ビザ制度が柔軟で多様な働き方が可能
カナダは就労ビザに関して比較的オープンな政策を取っており、特に「エクスプレス・エントリー制度」は学歴や職歴がある程度あればスムーズに申請が可能です。
また、ワーキングホリデー制度を利用して一時的に働きながら現地でネットワークを築き、その後に就労ビザへ切り替える方法も実践されています。たとえば、バンクーバーのレストランでワーホリとして勤務していた日本人が、就労ビザを取得して長期滞在につなげたケースもあります。
オーストラリア:職種によっては永住権にもつながる
オーストラリアは技能職に対して積極的で、「技術独立ビザ(Subclass 189)」や「雇用主指名ビザ(Subclass 186)」など、職歴や専門性が評価されやすい制度があります。
現地で必要とされている業種(調理師、介護士、IT技術者など)に該当すれば、比較的短期間でビザが取得できる可能性があります。特に看護師や建設業関係の職は需要が高く、取得後に永住権申請の道も開けます。
シンガポール:就労ビザ申請のスピードと透明性が高い
英語が公用語のひとつであるシンガポールでは、「Employment Pass(EP)」と呼ばれる制度により、外資系企業や現地企業での雇用がスムーズに進みやすい傾向にあります。
給与や学歴などの基準はありますが、ITや金融などの分野で高いスキルがあれば評価されやすく、申請から承認までが早いのも魅力です。スタートアップ企業でのポジションに採用され、2週間で就労ビザを取得した日本人エンジニアの例もあります。
ニュージーランド:ワーホリから就労ビザへの移行がしやすい
ニュージーランドもまた、ワーキングホリデービザからキャリアをスタートしやすい国のひとつです。ホスピタリティ業界をはじめとしたサービス業の求人が多く、現地で雇用主のサポートが得られれば就労ビザへの切り替えも可能です。
例として、クイーンズタウンのホテルで働いていた日本人が、就労ビザを取得し、さらには永住権も取得したというストーリーもあります。
その他:タイやマレーシアなど東南アジア圏も選択肢に
英語圏ではありませんが、タイやマレーシアなど東南アジアの一部の国でも、外資系企業での就労ビザが比較的取得しやすいとされています。
例えば、タイではITや教育分野での外国人就労者の受け入れに積極的であり、英語が堪能であれば就労ビザが比較的取りやすい傾向にあります。東南アジアは生活コストが低めであることも魅力です。
まとめ:自分のスキルと目的に合った国を選ぼう
海外で働くという夢を叶えるには、ビザ制度と自身のキャリアのマッチングが重要です。英語圏であればカナダやオーストラリア、英語が通じる非英語圏であればシンガポールやタイなどが候補となるでしょう。
各国の制度は常にアップデートされているため、最新情報を大使館の公式サイトや移民局からチェックしながら準備を進めてください。目的に合わせた選択で、海外キャリアの第一歩を踏み出しましょう。


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