海外口座から日本国内または現地ATMで資金を引き出す際、気になるのが「手数料」と「実際に引き出せる金額」です。この記事では、海外の銀行口座を利用して現金を引き出すときの仕組みと注意点について解説します。
海外口座からの引き出しで手数料が差し引かれる仕組み
多くの国際的な銀行では、ATMや窓口で現金を引き出す際に「現地手数料」「為替手数料」「自銀行手数料」など複数の費用が発生します。
たとえば、HSBC香港の口座から日本国内ATMで引き出す場合、約3%の為替手数料に加えて、ATM利用料(300〜600円程度)がかかることがあります。
引き出す金額は手数料控除後の残高から決定される
ATMで希望金額を入力すると、その金額に手数料が加算され、合計額が口座から引かれます。つまり「1万円引き出したい」と入力すれば、1万円+手数料が差し引かれる仕組みです。
逆に「手数料を含めて1万円以内に抑えたい」と考える場合、ATMの引き出し額を調整する必要があります。
例:1万円を日本で受け取りたい場合の調整方法
もし「手元に1万円が必要」かつ「ATM手数料が550円」なら、9,450円を引き出すことで1万円が口座から差し引かれます。ただし、為替レートがリアルタイムで反映されるため、数十円のズレが生じる場合もあります。
また、多くのATMでは「現地通貨建て」または「母国通貨建て(Dynamic Currency Conversion)」を選ぶことができ、後者は為替レートが不利になる傾向があるため注意が必要です。
オンラインバンキングでの資金移動でも同様の仕組み
ATMだけでなく、ネットバンキングを通じて他行に送金する場合も、手数料は別途加算されます。送金額+手数料の合計が引き落とされる形式が一般的です。
たとえばWiseやRevolutのような国際送金サービスでは、送金前に手数料と為替レートを含めた「受取額の見積もり」が明示されるため、調整がしやすくなっています。
海外ATMで「指定した金額を超える」引き出しを防ぐ方法
- 現地通貨で引き出し額を設定:日本円指定よりも為替レートが明確。
- 残高に余裕を持つ:予想外の手数料で残高不足を避ける。
- 手数料明示型のATMを利用:引き出し直前に明細を提示するタイプが安心。
まとめ
海外の口座からの引き出しは「カードだけで即使える便利さ」がある反面、手数料と為替の理解が重要です。ATMでは「希望金額+手数料」が差し引かれる仕組みのため、目的額に応じて引き出し金額を調整することが賢明です。旅行や長期滞在時は、引き出し可能額を事前にシミュレーションしておくと安心です。


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