国際電話をかけた際に、「いつもと違う呼び出し音」に戸惑った経験はありませんか?それはあなたの耳が正しく、実際に国際電話では国によって呼び出し音(リングバックトーン)が異なります。本記事ではその仕組みと理由を詳しく解説します。
国際電話と国内電話の呼び出し音の違い
国内電話では、通常の呼び出し音は日本では「プルルル…プルルル…」という一定のリズムですが、国際電話ではそのリズムが変わることがあります。たとえば、アメリカでは「トーン…トーン…」と長い間隔のシンプルな音が特徴です。
これは、電話をかけた先の国のシステムにより、その国特有のリングバックトーンが発信者に送られてくるためです。つまり、かけた側ではなく、かけられる側の通信インフラが呼び出し音を決定しています。
よくある国別の呼び出し音の違い
- 日本:「プルルル…」約1秒間隔
- アメリカ:「トーン…トーン…」2秒に1回
- ドイツ:「トーントーントーン…」短く3回
- 中国:「トーン…トーン…」が長め
- タイ:「トゥ…トゥ…」間隔が短く独特
このように国によってリズムや音色が異なります。
なぜ国際電話の呼び出し音が違うのか?
理由は、各国が使用している通信規格とPBX(構内交換機)や固定回線設備の違いにあります。国際電話では接続先の国の電話会社の設備から発信者側に「呼び出し音の信号」を戻す仕様になっているのです。
また、一部のIP電話サービスでは、呼び出し音を再現しているだけで、実際には通信経路によって異なる場合もあります。
ホテル内線の呼び出し音に似ている理由
「ホテルの内線電話と似ている」と感じる方が多いのは、ホテルの内線もPBXで管理されており、国際電話のようなトーン制御がされているからです。
特に高級ホテルでは国際標準のPBXを使っており、内線の呼び出し音が国際電話と酷似することがあります。
トリビア:呼び出し音をカスタマイズするサービスも
一部の国では、コール音(呼び出し音)を着メロのようにカスタマイズする「リングバックトーンサービス」が存在します。これは主にアジア圏(韓国・中国・タイなど)で普及しており、通話前に音楽が流れるのはこの仕組みです。
まとめ:違って当然、だから慌てなくて大丈夫
国際電話の呼び出し音が日本と違って聞こえるのは「仕様」であり、異常ではありません。
その国の通信設備によって自然に発生している現象なので、安心して相手が出るのを待ちましょう。「海外旅行中に家族へ電話して違和感があった」という体験も、国際コミュニケーションの面白さのひとつです。


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