首都高速の名物的存在となっている大黒PA(パーキングエリア)。深夜になると、ド派手な車やエンジン音を響かせる車たちが集まり、一般利用者やドライバーの間でも話題に上ることが多くあります。なぜ大黒PAには、いわゆる“違法改造車”やカスタムカーが集まるのでしょうか?その背景と現状、そして行政の対応などを解説します。
大黒PAの立地と構造が集まりやすさの鍵
大黒PAは、横浜市鶴見区に位置し、首都高速湾岸線と横羽線の分岐点近くにある交通の要所です。湾岸エリアに位置しており、周囲には騒音に敏感な住宅地が少なく、深夜でも比較的自由に出入りできる立地が特徴です。
また、パーキングエリア自体の広さもあり、大型トレーラーや観光バスが休憩できる構造になっていることから、カスタムカー愛好者たちにとって「展示スペース」としても機能してしまうという点が指摘されています。
「カルチャー」としてのカスタムカーの集合
大黒PAは、90年代から“クルマ文化”の交流地点としても知られており、週末や祝前日などには、スポーツカー・旧車・スーパーカーの愛好家が集まり、写真撮影や情報交換を行う場になってきました。
特にSNSの普及により、「大黒PAで撮った愛車の写真を投稿する」という一種のステータス文化も広がり、これがさらに集客を加速させています。
一部の車両が「違法改造」と判断される理由
法令に則ってカスタムされた車両もある一方で、消音器を外した直管マフラー、極端な車高、過剰なLEDなど、車検に通らないような違法改造を行っている車両も少なくありません。
特に問題視されるのは騒音と安全性で、これが行政や警察の取り締まり強化の対象となっています。
神奈川県警やNEXCOによる取り締まりと規制
2020年代に入ってから、大黒PAでは警察による定期的なパトロールや検問が行われています。特定の時間帯にはPA自体が封鎖されることもあり、社会問題化しているのが現状です。
また、NEXCO東日本も利用マナー向上を目的とした啓発活動を展開しており、公式サイトなどで注意喚起が行われています。
一般利用者が感じる不安と注意点
大黒PAに集まる改造車は、一般の利用者から見ると圧迫感や危険を感じさせることがあります。とくに夜間や週末は車の出入りが激しく、騒音やスピード違反の不安もぬぐえません。
家族連れや観光で訪れる場合は、早朝や平日の利用がおすすめです。
まとめ:大黒PAの魅力と課題を両面で知る
大黒PAが車好きに人気な理由には、アクセスの良さや広い駐車スペース、そして自動車文化の交流拠点という面があります。一方で、違法改造車の増加やマナーの悪化により社会的課題も浮上しています。
安全で快適な利用のためには、ルールを守り、マナーを意識した行動が求められます。

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