「東新宿駅」という駅名は、地理的に見て「新宿」の東に位置しているとは言いがたいという疑問を持たれる方も多いでしょう。本記事では、「新宿」という地名の由来と、それにまつわる駅名の背景について、わかりやすくご紹介します。
「新宿」という地名はどこを指していたのか
新宿という地名は江戸時代の宿場町「内藤新宿」に由来します。これは甲州街道の整備に伴い、信濃高遠藩の内藤氏の下屋敷があった場所に新たに設けられた宿場でした。つまり、「新しい宿場=新宿」だったわけです。
この「内藤新宿」が現在の新宿駅周辺にあたります。したがって「新宿」とはもともと新宿駅西口あたりの一帯を指しており、そこを中心に徐々に都市が発展していったのです。
新宿区内にある「東新宿駅」の位置関係
現在の東新宿駅は、新宿区新宿七丁目と歌舞伎町二丁目の境界に位置し、地理的には新宿三丁目駅のやや北東にあります。「東新宿」とは区分上の町名ではなく、あくまで駅名のひとつです。
このため、「新宿の中心地」とされる新宿駅周辺と比べると確かに北東寄りですが、新宿区全体で見ると中寄りに位置しているとも言える微妙なポジションです。
なぜ「東新宿」という駅名が付けられたのか
「東新宿駅」は副都心線・大江戸線の交差点にある駅で、2000年(大江戸線)および2008年(副都心線)に開業しました。駅名の決定にあたっては、周辺の地名や既存の駅名とのバランス、利用者の認知度などが考慮されます。
「新宿三丁目駅」や「新大久保駅」など、すでに周辺に名称が確定している駅が多かったこともあり、「新宿の東側」という位置づけで「東新宿」という名称が選ばれたと考えられます。
地名と駅名のズレは他にもある
このように、地名や方位を冠した駅名が必ずしも“正確な位置”を示すわけではないのは全国各地で見られる傾向です。例えば、「東中野駅」は中野区の東にあるわけではなく、実際はほぼ中央寄り。また「北千住駅」は足立区南部にあります。
これは利用者の利便性や地名との親和性、認知度などを優先したネーミングがされているからです。
まとめ:駅名に込められた“利便”と“歴史”
「東新宿」という駅名は、単なる地理的な東西の意味合いだけでなく、既存の駅や施設との関係、歴史的背景をふまえてつけられた名称です。「新宿」の語源が江戸時代の宿場町にあることを知ると、現在の地名や駅名の配置にも納得がいくことでしょう。
都市の成り立ちや交通網の発展とともに、駅名にはその土地の歴史と利便性が複雑に絡み合っているのです。


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