台湾の言語事情:台北など都市部で台湾語を話さない人が増えている理由とは?

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台湾に興味を持つ旅行者や学習者にとって、現地で使われている言語は非常に気になるポイントです。特に「台湾語」はどの程度日常生活で使われているのか、台北のような都市部での実情を詳しく解説します。

台湾語とは?中国語との違い

台湾語とは、正確には「台湾閩南語(たいわんびんなんご)」を指します。これは福建省南部をルーツに持つ言語で、日本語と中国語の関係に似た“別の言語”に近い存在です。

一方、台湾の公用語は「標準中国語(普通話)」であり、教育や行政、ビジネスの場では標準語が基本となります。

都市部での台湾語使用率の現状

台北市などの大都市では、若年層を中心に台湾語を話せない、もしくは日常的に使わない人が増えています。これは都市化と教育制度の影響によるものです。

特に1980年代以降に生まれた世代は、学校で標準中国語教育が徹底されてきたため、家庭で使わない限り台湾語を学ぶ機会が減少しています。

家庭環境と世代による違い

例えば、台北出身の20代の人の多くは、「理解できるが話せない」「祖父母と話すときだけ使う」といったケースが多く見られます。対して南部や地方では、今でも台湾語が日常語として根付いている地域も多くあります。

親の世代(40〜50代)が家庭で台湾語を積極的に使っていない場合、子どもはほとんど習得せず育つ傾向にあります。

なぜ台湾語が使われなくなっているのか?

政治的背景も大きな要因です。国民党政権下では、標準中国語の使用が推奨され、台湾語は長らく「方言」として位置づけられていました。

その結果、公的機関や教育現場では中国語が徹底され、台湾語は「家庭内や地域の口語」としての位置付けになったのです。

台湾語復興の動きも

近年では、台湾語の保護・復興を目指す動きも強まってきています。学校教育でも台湾語の選択科目が取り入れられたり、テレビ・ラジオでも台湾語コンテンツが増加傾向にあります。

ただし、話者数の増加には至っておらず、主に中高年層によって保持されているのが現状です。

観光でのコミュニケーションに困る?

台北など都市部では、ほとんどの人が標準中国語を使うため、観光客にとっては特に困ることはありません。

一方、台南・高雄などを訪れる場合、年配のタクシー運転手や市場の店主などは台湾語が中心のケースもあり、簡単な挨拶などを覚えておくと喜ばれます。

まとめ

台北など都市部では、台湾語を話せない人がかなりの割合で存在するというのは事実です。特に若い世代は中国語を主に使用しており、家庭環境や地域によって台湾語の使用状況は大きく異なります。

ただし、台湾語文化は失われたわけではなく、現在も根強く残っている地域や世代もあります。台湾をより深く理解するためにも、両方の言語事情に触れてみるのはおすすめです。

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