親以外の大人が未成年の子どもと一緒に海外渡航するケースは珍しくありません。特に祖父母や親族が付き添う場合、目的地の国によっては追加の書類や手続きが求められることがあります。この記事では、オーストラリアへ子どもが親以外の同行者と入国する際に必要な書類や注意点を詳しく解説します。
オーストラリア入国時に求められる基本書類
オーストラリアでは未成年(18歳未満)が親以外の大人と渡航する場合、通常のパスポートとビザに加えて、以下のような書類の携行が推奨されています。
- 渡航同意書(親権者のサイン入り)
- 親権者のパスポートコピー
- 出生証明書または戸籍謄本(英文翻訳付き)
- 同行者との関係を証明できる書類
これらの書類は空港でのイミグレーションチェックで求められる場合があるため、紙で印刷したものを準備しておくと安心です。
渡航同意書の記載内容と作成方法
渡航同意書は特に重要な書類であり、英語で作成することが望ましいです。以下の情報を明記しましょう。
- 子どもの氏名・生年月日・パスポート番号
- 両親の氏名・連絡先・署名
- 同行する祖母の氏名・関係・パスポート番号
- 渡航期間と滞在先
可能であれば公証人や弁護士による認証を受けることで、信頼性がさらに高まります。
ハーグ条約と渡航時の法的留意点
オーストラリアはハーグ条約加盟国であり、国際的な子の奪取に関する民事面の条約が適用されます。親が同行しない場合でも、法的トラブルを避けるために「両親の同意書」の提示が重視されます。
特に両親が婚姻していない、または親権者が片方のみの場合など、法的な親子関係が明確に証明できる書類(戸籍謄本など)は必須です。
ビザとESTAのような事前申請は必要?
日本国籍の9歳の子どもは、観光または短期語学研修であればETA(Electronic Travel Authority)の取得で渡航可能です。一方で韓国籍のおばあ様は、ビザ免除対象外の可能性があるため、Subclass 600観光ビザなどの事前申請が必要となるケースが多く見られます。
ビザの申請はオーストラリア移民局の公式サイトまたは、各国に設置されたオーストラリアビザセンターから可能です。
空港でのトラブルを防ぐために
搭乗前の空港でも、未成年と親以外の同行者との渡航には特別な確認が入る場合があります。特に出国審査では、書類不備により搭乗を拒否されるリスクもあります。
そのため、航空会社へ事前に連絡し、同伴者との搭乗に関するポリシーを確認しておくことも重要です。航空会社によっては、追加の承諾書提出を求める場合があります。
まとめ:親以外との海外渡航には入念な準備を
祖母と9歳の子どもがオーストラリアへ渡航する際には、国籍に応じたビザの準備に加え、両親による渡航同意書、戸籍謄本、パスポートのコピーといった複数の書類が必要となります。特にオーストラリアのようにハーグ条約加盟国である場合は、法的な正当性を証明できる書類がトラブル回避のカギとなります。事前の準備を万全に整え、安心して渡航できるようにしましょう。


コメント