海外で配偶者とトラブルになった場合、法的にも実務的にも対応は複雑になります。特にビザや不法滞在に関わる問題は、現地の法律と日本の制度を理解したうえで慎重に対応する必要があります。本記事では、長期滞在中に発生する夫婦間の居住トラブルとその解決方法について解説します。
不法滞在者の強制帰国は可能か
結論から言えば、滞在国の出入国管理当局が不法滞在を認定すれば強制送還の対象になります。ただし、その手続きは日本側ではなく現地当局が行います。
たとえば日本人配偶者がビザなし滞在を続けている場合、その国の入国管理局に情報提供することが第一歩です。通報先は国によって異なりますが、通常は移民局・内務省などが窓口になります。
具体的な通報の方法と留意点
通報の際は以下の情報を明確に伝えると、対応がスムーズになります。
- 相手の氏名と国籍
- パスポート番号(分かれば)
- 現在の居住先(住所)
- 滞在状況(ビザ切れ、更新なしなど)
注意点としては、個人的な感情ではなく、法的な根拠に基づいた事実提供に徹することです。虚偽の通報はトラブルを悪化させる恐れがあります。
再入国の有無を調べる方法
日本人の出入国履歴を調べる場合は、本人以外が勝手に取得することはできません。出入国在留管理庁(旧・入管)に本人が申請すれば、過去の出入国履歴の開示は可能です。
第三者が調べるには限界がありますが、共通の知人や地域の情報、SNSなどを通じて間接的に確認する方法はあります。ただしプライバシーの尊重を忘れずに。
法的アプローチ:弁護士や大使館の相談も活用
配偶者との同居拒否や無断居住といったトラブルは、民事的な問題として処理されます。特に海外でのトラブルは複雑化しやすいため、日本人の法律相談を受け付けている現地大使館や領事館の活用が非常に有効です。
また、場合によっては現地の日本語対応弁護士や移民専門の法律事務所への依頼も検討すべきです。国によっては家庭法が異なるため、日本の感覚と違う対応が求められることもあります。
配偶者との別居・離婚に向けた戦略
離婚協議が難航している場合は、証拠の収集や意思表示の文書化が有効です。日本の家庭裁判所での離婚調停や訴訟を見据えて、経緯ややり取りを記録しておくことが重要です。
法的に離婚する意思が明確であれば、単独での調停申立も可能です。相手が日本にいなくても、代理人を通じて進められる手続きもあります。
まとめ:感情ではなく法と制度を活用して冷静に対応を
配偶者の不法滞在や勝手な居住によるストレスは非常に大きいですが、対応は法に基づく冷静な行動が求められます。現地の入管通報、大使館への相談、日本の家庭裁判所での手続きなど、制度を正しく活用して対処していきましょう。


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