高速道路を走っていると、片側3車線以上あるにもかかわらず、一番左の車線だけががら空きになっている光景を見かけることがあります。特に大型トラックやバスが中央車線を走行している場面は多く、「なぜ左を走らないのか?」と疑問に思う方も多いでしょう。
大型車が左車線を避ける主な理由
もっとも大きな理由は「走行環境の悪さ」です。左車線は合流や分岐が多く、それに伴う進路変更や車両の流入が頻繁に発生します。特に大型車は急な進路変更が困難なため、安全のためにも合流や分岐の多い左車線を避ける傾向にあります。
さらに、左車線は路面が荒れていることが多く、重量のあるトラックにとってはタイヤや車体への負担が大きくなることもあります。
道路交通法との関係
道路交通法では「走行車線の原則」として、通常は左側の車線を走行するよう規定されています。ただし、交通の状況により適切な車線を選択することも認められており、大型車が中央車線を走行していても必ずしも違反にはなりません。
実際の運用では、安全性や交通の流れに配慮した走行が重視されているため、警察も柔軟に対応しています。
実際の運転環境から見る現実的な選択
例えば、東名高速や名神高速のような交通量が多い路線では、左車線からの合流が絶えません。トラックが頻繁にブレーキを踏んだり進路変更したりすると、事故のリスクが増すため、ある程度安定した速度で走行できる中央車線を選ぶ運転手が多いのです。
また、ナビのルート指示などで一般車が急に左から割り込んでくることもあり、特に視野の狭い大型車にとっては注意力を要します。
道路設計上の工夫も必要
近年ではスマートインターの普及やサービスエリア・パーキングエリアの増加によって、左車線の合流がより複雑になっています。今後はこうした合流・分流の位置や数を考慮し、大型車向けの走行支援案内や路面標示の工夫も求められています。
交通の円滑化を進めるためにも、ドライバー全体の意識と道路側の設計改善が求められます。
まとめ:一見非効率に見えても、安全と実務優先の結果
一番左の車線を大型車が避けるのは、単なる「マナー違反」ではなく、合流や路面状況、安全確保といった現実的な事情による選択です。特に長距離輸送の現場では、リスクを最小限にするための判断が優先されます。
もしドライバーとしてそのような場面に出会った際は、「なぜだろう」と疑問を持ちつつも、その背景にある合理的な理由を考えてみることが、交通全体の理解につながるでしょう。

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