片側一車線の対面通行高速道路で安全運転を保つために知っておきたいポイント

高速道路といえば片側2車線以上を想像する方が多いかもしれませんが、地方部や山間部を中心に、片側一車線で対面通行の高速道路も少なくありません。こうした道路では、制限速度や車間距離の取り方が重要になってきます。

片側一車線の対面通行とは？

対面通行の高速道路では、センターラインを挟んで上下線が直接向かい合っており、追い越し車線も存在しません。制限速度も一般の高速道路より控えめで、70km/h前後に設定されていることが多いです。

例えば、新東名の一部開通区間や、東北地方の一部IC間など、建設途中の段階で仮運用されている道路に多く見られます。

制限速度70km/hの区間で80km/hで走行するというのは、法的には「速度超過」に該当します。よって、速度違反として取り締まり対象になる可能性があります。

ただし、交通の流れとしては実際に80km/h前後で走行している車が多いケースもあり、必ずしも「迷惑」と断定するのは難しいところです。問題は速度ではなく、その「流れを妨げるかどうか」です。

後方から車間距離を詰めてくるドライバーは、「自分より遅い」「抜かしたい」という心理で動いています。しかし、片側一車線では追い越しができないため、苛立ちや焦りから煽り運転のような行動を取ることがあります。

これは非常に危険な行為であり、違法行為でもあります。煽られていると感じた場合は、安全な場所に寄って先に行かせるというのが最もリスクを避ける対応です。

また、地域によっては一定区間ごとに「退避帯」が設置されていることもあるため、そうした場所を活用するのも有効です。

「周囲の流れに合わせて走る」ことと「法令を守る」ことは時に相反する場合がありますが、最優先すべきは自分と他者の命を守ることです。

たとえ80km/hで走っていても、後続車が無理に煽ってきた場合、それは後続側の問題です。無理に加速せず、安全に譲ることでトラブルを回避するのが最善です。

片側一車線の対面通行道路では、制限速度の遵守と同時に、周囲の状況への配慮が求められます。後続車に詰められても焦らず、安全な場所で譲るなどの対応を心がけることが、結果的に全体の安全に繋がります。

ドライブレコーダーの活用や道路交通法の理解も合わせて、安全運転の意識を高めていきましょう。