路線バスの回送運行中、運転手が広い駐車スペースのあるコンビニや道の駅で一息つく姿を見かけることがあります。しかし、これは違法ではないのか?本記事では、バス運転手の休憩事情や施設側とのマナー・ルールについて詳しく解説します。
回送バスとは何か?
「回送」とは、乗客を乗せずに営業所や車庫、次の始発地などへ移動している状態のことを指します。この間、運転手には休憩時間や調整時間が設けられているケースも多く、状況に応じて自由な運行がある程度許されています。
例えば地方路線や長距離移動後に、営業所までの帰り道に立ち寄ることもあります。道路交通法上、適切な場所に停車していれば法的問題はありません。
コンビニや道の駅への立ち寄りは可能か?
駐車場が広く、大型車対応のコンビニや道の駅であれば、事前許可や店側の暗黙の了解のもと、短時間の立ち寄りは認められている場合があります。ただし、店側に明示された「バス駐車禁止」などの表示があれば当然従うべきです。
特に道の駅は大型車向けの駐車区画が設けられているため、バスの短時間利用がしやすい傾向にあります。
運転手が食事やトイレを取るタイミング
路線によっては、運転手に十分な休憩時間が確保されていない場合もあります。そのため、回送時のコンビニや道の駅が貴重な休息ポイントとなることも。特に山間部や地方では、営業所以外に立ち寄れる場所が限られているため、実用的な判断として休憩を取ることがあります。
実例として、中小のバス会社に勤める運転手の証言では「10分でも休める場所があると助かる。常連の店なら『どうぞ』と声をかけてくれることもある」とのことです。
休憩時のマナーと注意点
- 必ず駐車場のルールに従い、一般車両や配送トラックの妨げにならないようにする
- 長時間の駐車やエンジンのかけっぱなしは避ける
- コンビニや食堂を利用することで、店側への配慮を示す
また、運行会社によってはマニュアルで「特定の場所以外での休憩禁止」などと定めているケースもあるため、会社側のルールも重要です。
許可の有無は現場の判断と信頼関係による
形式的には私有地である店舗駐車場に無断で大型バスを停めるのはNGです。しかし、店側の理解や利用実績がある場合、暗黙の了解として休憩に利用されていることもあります。
一部の道の駅ではバス会社と連携し「バス歓迎」表示や専用スペースを設けるなど、双方がウィンウィンの関係を築いている例もあります。
まとめ:ルールとマナーを守れば休憩は可能
回送中の路線バスがコンビニや道の駅で休憩を取ることは、法的にも実務的にも基本的には問題ありません。ただし、施設側の意向を無視した停車や長時間の占拠はトラブルのもとです。短時間・低姿勢での利用、そして店側への配慮を忘れなければ、多くの現場で「お互い様」として受け入れられています。


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