首都高に追越車線はあるのか?道路交通法と実務運用から見る“右車線走行”の考察

車、高速道路

首都高を運転していると、「右車線をちんたら走る車にイライラした」という経験を持つ方も多いのではないでしょうか。一方で、「首都高に追越車線はないから、右をゆっくり走っても問題ない」という声もあります。本記事では、道路交通法の観点と実際の交通運用、現場での常識をもとに、この問題を整理していきます。

■道路交通法上の「追越車線」とは

道路交通法では明確に「追越車線」という用語は登場しません。第20条では「追越しは右側から行うこと」と規定され、第27条では「最も右側の通行帯は通常追越しのためにあけておくべき」とされています。

つまり、法的には明言していなくても、事実上“追越車線”として運用されているケースがほとんどなのです。

■首都高の「車線の意味合い」はどうなっている?

首都高速道路株式会社は公式には「走行車線・追越車線の区別はしていない」としています。これは首都高の路線構造が特殊で、カーブや合流が多いため、固定的な通行帯の機能分担が難しいからです。

しかし実際には、「右側は速い車が通る慣習」が根強くあり、暗黙のルールとしての“追越車線的機能”を果たしています。

■左側からの追越しは違法か?

道路交通法第28条では「他の車両が右折等のために右側に寄っているとき」など特定の状況以外では、左側からの追越しは禁止とされています。

つまり、左側から追い越さざるを得ない状況=本来右車線がスムーズに流れていないという“矛盾”を生んでいるのです。

■右側車線を塞ぎ続けることの「社会的リスク」

法的に「追越車線ではない」と言えど、右側車線を低速で走行し続けることは、後続車の無理な車線変更を招き、事故リスクを高めます。

また、交通の円滑な流れを妨げる行為として、第1条の目的規定に反する可能性も否定できません

■交通実務とマナーの視点から考えるべきこと

結論から言えば、「首都高には追越車線がない」とする主張は法律上正しい一方、円滑な交通を保つという観点からすれば右側を空ける意識は不可欠です。

首都高のように構造が複雑な道路ほど、明文化されたルールよりも「交通の流れを読む力」「空気を読む運転」が求められます。

■まとめ:追越車線の有無より“交通の流れ”を優先しよう

首都高には正式な追越車線はありませんが、右車線を“追越的に使う”のが実務です。法を盾にして右側を塞ぐよりも、後続車への配慮が安全と円滑の両立につながります。

道路は公共空間。正論よりも、他者と共有する意識と譲り合いが求められるのです。

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