マクドナルドやドンキが“高級店”?地方で起こる価値観のズレとその背景

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都市部に住む人にとって「マクドナルド」や「ドン・キホーテ」は気軽に立ち寄れる“庶民派”の店というイメージが強いかもしれません。しかし、日本全国に目を向けると、地域によってこれらの店舗の持つ意味合いやステータスがまったく異なることがあります。この記事では、そうした地方での価値観の違いと背景について掘り下げます。

地方では「全国チェーン=都会的」な価値

地方では、全国チェーン店の進出が少なく、都市部で当たり前の店が「珍しい存在」となっていることがあります。例えばドン・キホーテが初めて進出した地方都市では、開店当初から長蛇の列ができ、まるでテーマパークのような扱いを受けるケースもありました。

これは「他にはない選択肢がある」「都会の空気を感じられる」といった心理的価値によるもので、単なる商品価格や店舗の格ではなく、“都会的で珍しいもの”としての魅力が評価されているのです。

「マックでデート」「ドンキで買い物」が特別な体験

交通手段が限られる地方では、街に1つしかないショッピングセンターが若者の集まる場所になっており、そこのマクドナルドは「ちょっとした特別な場所」として機能しています。特に高校生や大学生にとっては「マックに連れて行ってくれる人=かっこいい先輩」といった印象さえある地域も存在します。

ドンキもまた、「夜でもやっていて非日常的な空間」であり、デートスポットや友達との“都会的な遊び”の場として利用されることも。こうした感覚は、都会ではあまり想像できないかもしれません。

「高級店」認定はあくまで“相対的なもの”

そもそも「高級」とは絶対的な評価ではなく、地域社会や生活スタイルの中で相対的に評価されるものです。例えば、地元に飲食店が数えるほどしかないような過疎地では、マクドナルドが唯一の外食チェーンである可能性もあり、それだけでステータスになりえます。

その結果、ドンキやマックに顔パスで入れるという発言も「地元での優越感」を意味している可能性があるのです。

日本国内でも地域格差は存在する

地方によっては、最寄りのドンキまで車で1時間以上という場所も少なくありません。また、マックが出店していない県や市町村も実際に存在しており、地元民にとっては「そこにあること」自体が特別なのです。

これは単に経済的格差ではなく、店舗の“物理的距離”と“社会的な存在感”の違いによるもの。そうした中で、都市部との価値観のズレが生まれていくのです。

まとめ:地方ならではの“高級感”は存在する

マックやドンキが「高級店」に見えるのは、ある種のローカル文化に根ざした現象です。都市部から見ればユニークに映るかもしれませんが、そこには地方の暮らしや価値観の多様性が表れています。あえてそうしたギャップに理解を持つことも、日本各地の地域文化を深く知る一歩となるでしょう。

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