アルコールチェッカーは飲酒運転を防止するための重要なツールですが、実は一部の食品が誤検出の原因になることがあります。とくに運転業務に就く方にとっては、出発前の食事内容にも注意が必要です。今回は「パンとアルコールチェッカー」の関係について、科学的な視点と現場の実例を交えて詳しく解説します。
アルコールチェッカーとは?原理と種類
アルコールチェッカーは呼気中のアルコール濃度を測定する装置で、主に「半導体式」と「電気化学式」の2種類があります。半導体式はコストが安い一方で、食品やガムなどに含まれる揮発性物質にも反応しやすいという特徴があります。
一方、電気化学式はアルコール以外には反応しにくいため、正確性が求められる業務用途(バス、タクシーなど)ではこのタイプが採用されることが多いです。
パンで反応することがある理由
パンには発酵の過程でごく微量のアルコールが含まれていることがあります。特にイースト菌で発酵させたパンや、甘い菓子パンではその傾向が強くなる可能性があります。
さらに、パンの消化によって口腔内で微量のアルコールが発生し、呼気中に一時的に検出されるケースもあります。このような反応は通常数分以内に消えるため、すぐに再検査すれば正常な結果に戻ることがほとんどです。
現場で実際に起きている事例
実際に、運送会社やバス会社の乗務員が「朝に食パンを食べた直後に検出された」という報告があります。とくに空腹時や直後の測定で数値が出ることがありますが、再検査では問題なしとなることが多いです。
あるバス会社では、「パンやうがい薬、口臭スプレーによる誤反応を防ぐため、測定前は最低10分は飲食・口内使用を避ける」よう指導しているところもあります。
引っかかりを避けるための具体的対策
- 食後すぐの測定は避け、5〜10分程度間を空ける
- 口を水でゆすぐなどの対策を取る
- できれば電気化学式のチェッカーを使用する
- 朝の食事では菓子パンよりも焼いたトーストやごはん食を選ぶ
このような対応を取ることで、誤反応によるトラブルを防ぐことが可能です。
再検査で問題なければ通常業務に
アルコールチェッカーで引っかかった場合でも、再検査で数値が下がる場合は問題とされないことが多いです。会社によっては「3分後に再検査してOKなら乗務可能」といったルールを設けているところもあります。
ただし、複数回の再検査でも数値が下がらない場合は、別の要因(うがい薬、糖尿病など)も考慮に入れて判断されます。
まとめ:パンで反応する可能性はゼロではないが冷静に対応を
パンを食べただけでアルコールチェッカーに反応する可能性はありますが、通常は一時的な誤検出に過ぎず、正しい再検査でクリアできます。運転業務に就く方は、測定前の飲食に気をつけることでトラブルを防げます。
アルコールチェッカーの仕組みと誤検出のリスクを正しく理解し、安心して業務に臨みましょう。


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