最先端の技術や大規模展示に注目が集まる2025年大阪・関西万博ですが、「AIや映像系はちょっとお腹いっぱい…」「その国らしい素朴な文化や生活の匂いが感じられる展示を楽しみたい」と感じる来場者も増えています。今回は、あまり行列に巻き込まれずに異文化体験ができる、小規模パビリオンやコモンズ型展示の中から厳選してご紹介します。
エストニアパビリオン|温もりある木の建築とサステナブルな暮らし
タイプBの中でも、落ち着いた展示が印象的なのがエストニア館。外観は木材を使ったシンプルで心地よいデザインで、館内ではデジタル国家としての先進性よりも暮らしに寄り添う伝統文化に焦点が当てられています。
中では手工芸の展示や木製玩具、フィンランドに近いバルトの香りを感じるライフスタイルの紹介があり、静かでゆったりとした時間を楽しめます。行列も比較的少なく、立ち寄りやすい穴場です。
ネパールパビリオン|祈りと手仕事に触れる体験型展示
ネパール館はコンパクトながら、ヒマラヤの自然信仰・仏教文化・民族衣装など、ネパール独特の世界観をそのまま持ち込んだような展示が魅力です。
館内ではマンダラやタルチョ(祈祷旗)などが実際に飾られ、香木の香りと共に現地の祈りの空気を再現。展示物は写真撮影も可能で、現地工芸のワークショップなども実施予定とのこと。
比較的列が緩やかで、短時間でしっかり異国情緒が味わえるスポットです。
アフリカ共同館(アフリカコモンズ)|音楽と暮らしのエネルギーを体感
AI映像ではなく、ライブのリズムと手触りが感じられるのがアフリカコモンズ。複数のアフリカ諸国が共同で出展し、ドラム演奏・織物体験・ストリートアートの展示などが日替わりで展開されます。
特に注目なのは、現地職人による実演販売やフードコーナーでのアフリカ料理提供。スパイスの効いたチキン煮込みやクスクスが話題になりそうです。
敷地が広いため回遊しやすく、立ち止まっても行列になりにくい点も魅力のひとつです。
パシフィックコモンズ(オセアニア)|伝統舞踊と自然信仰の融合
フィジー、サモア、トンガなど、太平洋諸国による共同出展エリア。巨大なテントのような空間で、タトゥー文化・木彫りのカヌー・花飾りづくりなどに触れることができます。
一定時間ごとに行われる伝統舞踊や歌のパフォーマンスもあり、見るだけでなく参加型の演出が用意されています。素朴で温かな交流ができる点が最大の魅力です。
訪問者の流れが分散しており、タイミングを選べばゆっくり回れるでしょう。
スロベニアパビリオン|手仕事と自然哲学の融合空間
ヨーロッパの小国スロベニア館は、自然と共生する暮らしに焦点を当てた展示が特徴です。ハチミツや木工、アルプスの清流をモチーフにしたアート作品などが並び、どこか懐かしさのある静かな空間。
ここでは養蜂文化に関する展示が特に充実しており、実際に香りを体験できる精油体験コーナーなども設けられる予定です。人混みも少なめで、ナチュラル志向の方には特におすすめです。
まとめ:派手さより“らしさ”を求めるあなたへ
大阪・関西万博では、大規模な技術展示に目を奪われがちですが、小規模パビリオンやコモンズにはその国の「素顔」を感じられる魅力がたくさん詰まっています。
AIや没入型演出に疲れたときは、少し足を止めてこうした展示を回ってみるのもおすすめ。行列に並ばずに心が温まるような体験が、きっとあなたの万博をより深いものにしてくれるでしょう。


コメント