札幌で見つけるグラフィティアートの今|落書きスポットとルーフトップの風景

ここ、探してます

札幌市内やその周辺では、ストリートカルチャーの一環としてグラフィティアートを見ることができますが、行政による美観対策や地域住民のクレームから、近年はその数が減少傾向にあります。それでも、都市の隙間に残る表現の痕跡を探すのは、まるで宝探しのような魅力があります。

札幌市内のグラフィティが多く見られるエリア

札幌で比較的グラフィティを見かけやすいエリアとしては、以下のような場所が知られています。

  • 狸小路裏通り:観光エリアながら、裏道やシャッターに小規模なステッカー系やタギングが残っていることがあります。
  • 苗穂駅周辺の工場地帯:工場や倉庫の外壁など、車窓からも見える大きなグラフィティが点在します。
  • 桑園駅近辺:高架下やフェンス付近に落書きが確認されることがあります。

ただし、これらは日々変化しており、数日後にはバフ(塗りつぶし)されて消えているケースも珍しくありません。

新さっぽろ周辺のグラフィティ事情

新さっぽろ駅周辺は開発が進み、商業施設や新興住宅が多く、目立つグラフィティは非常に少ない傾向にあります。

それでも、駅の南口側にある古い建物の裏手や小さな駐車場の壁面などには、控えめながらタグやステッカーアートが残っている場合があります。大規模な作品はほとんど見られませんが、ストリートカルチャーを感じる痕跡は探せば見つかるかもしれません。

ルーフトップ(屋上)グラフィティとその鑑賞スポット

ルーフトップに描かれたグラフィティは、都市の視点を変える存在ですが、発見するには高所からの視認が必要です。

  • すすきのや中央区のビル群:高層ホテルやマンションからの眺望で、他ビルの屋上に見えることがあります。
  • 豊平川の河川敷からビル群を眺める:遠目に壁面や屋上にタグが見える場合があります。

近年はドローンやストリートビューで鑑賞するファンも増えていますが、私有地や屋上への無断侵入は厳禁です。あくまで公共の視点から観察する姿勢を忘れないようにしましょう。

グラフィティが少なくなっている背景

札幌市では、景観条例や防犯対策として落書き消去を進めています。定期的な清掃活動や防犯カメラの設置により、従来グラフィティが目立ったエリアでも「バフされた跡」が目立つようになりました。

また、プロのアーティストによる合法的な壁画(ミューラル)は別ですが、タギングや無許可のグラフィティは「迷惑行為」として厳しく取り締まられている現状があります。

グラフィティを探訪する際のマナーと心得

写真撮影の際は周囲の住民や建物の所有者に配慮しましょう。また、場所を公開しすぎることで、そのエリアが荒れることもあります。

気になる作品があっても、無断での接近や触れることは避け、ストリートアートとして文化的に尊重する姿勢が大切です。

まとめ:札幌のグラフィティは“消えつつある美術館”

札幌では近年グラフィティアートの数が減ってきているとはいえ、今なお都市の隙間にその痕跡を残しています。特に目立たない場所や高所など、気づきにくい場所にこそ、価値ある表現が隠れていることもあります。

合法・違法を超えて、そのアートが語る都市のメッセージに耳を傾けてみてはいかがでしょうか。グラフィティを探す旅は、札幌という街の新しい顔を発見するきっかけにもなるはずです。

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