オーストラリアへの海外旅行を予定している方にとって、海外旅行保険の補償内容が十分かどうかは重要な検討ポイントです。特に医療費が高額になる傾向にある国では、万一の際に安心できる備えが必要です。今回は、一般的な保険内容の水準と、オーストラリアでの実情を照らし合わせながら、最適な補償について詳しく解説します。
オーストラリアでの医療事情と注意点
オーストラリアでは、医療サービスの質が高い反面、旅行者に対しては全額自己負担となることが多く、治療費が高額になるケースも少なくありません。風邪の診察だけで1万円前後、骨折などの外科的処置では数十万円かかることも。
また、救急搬送が有料となっており、現地でのトラブル時には「治療費用」「救援者費用」などが大きな負担となり得ます。
基本補償内容を項目ごとに評価する
- 傷害死亡・後遺障害:1億円 → 十分
- 傷害治療費用:200万円 → やや不安
- 疾病治療費用:200万円 → 最低限レベル
- 賠償責任:5,000万円 → 安心
- 携行品損害:30万円(免責3,000円) → 通常範囲
- 救援者費用:200万円 → やや少なめ
特に「傷害・疾病治療費用」が300〜500万円あれば安心と言われており、今回の補償内容では最小限と考えた方がよいでしょう。
想定されるケース別のリスクと必要補償
たとえば、オーストラリア滞在中に盲腸で手術・入院した場合、手術費・入院費・通訳費・薬代などを合わせて300万円前後の請求が来るケースもあります。
また、現地で交通事故に遭い、帰国が困難になった場合には、家族が現地に向かう費用や通訳・付き添い費用など、救援者費用の上限200万円では不十分になる可能性があります。
補償が不安な方におすすめの対策
- 「治療・救援費用無制限」プランを選べる保険会社を検討
- クレジットカード付帯保険がある場合は、補償を合算できるか確認
- アクティビティや自然環境のリスクが高い場合は、追加特約の検討を
たとえばエポスカードや楽天カードなど一部のクレジットカードでは、旅行中の病気やケガに対して一定の補償があるため、それと組み合わせて総合的な備えとすることも可能です。
実際の利用者の声
オーストラリアで熱中症による救急搬送・点滴治療を受けた経験をもつ旅行者の一人は、わずか数時間の治療にもかかわらず25万円以上の医療費がかかり、保険がなければ帰国後の生活に大きく影響したと語っています。
また、別の例ではスーツケース破損で携行品損害が適用され、免責3,000円を除いた全額が補償され安心できたとのことです。
まとめ:医療費が高額な国では「治療費用」の補償が鍵
現在の補償内容は、最低限の安心は確保されているものの、「治療費用」や「救援者費用」の金額がやや控えめです。万が一に備えて、もう一段階上の補償プランを検討することで、より安心してオーストラリア旅行を楽しむことができるでしょう。
旅行前には保険の内容をよく確認し、自分の旅のスタイルに合った補償かどうかを見直すことをおすすめします。


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