アメリカ入国時のI-94の扱いと携帯義務の実態:短期滞在者が知っておくべき注意点

海外

アメリカやハワイへの渡航時に取得される「I-94(出入国記録)」について、印刷して携帯する必要があるのか、携帯しないと違反になるのか、疑問を持つ方は少なくありません。この記事では、I-94の基本情報から、実際の取扱い、罰則の有無まで、渡航前に知っておくべきポイントを解説します。

I-94とは何か?入国時に自動で発行される記録

I-94はアメリカ入国時に記録される出入国管理情報で、外国人旅行者がどのビザで、どのくらいの滞在を許可されているかを示す公式な記録です。従来は紙で配布されていましたが、現在は電子化され、空路・海路で入国する場合はオンラインで自動作成されます。

オンラインでのI-94は、CBP公式サイトでパスポート情報を入力すれば誰でも簡単に確認・印刷ができます。

I-94は常時携帯すべき?法律上の義務とは

アメリカ移民法(INA §264(e))では、非移民ビザで入国した外国人は、自身の身分を証明する登録証(通常はI-94を含む)を常時携帯することが定められています。ただし、観光ビザ(B-2)やESTAによる短期滞在者にまで厳密に適用されるケースは非常に稀です。

つまり、法律上は携帯が義務ですが、日常的にチェックされることはほとんどありません。ただし、移民局職員や警察官から提示を求められることがないとは限らないため、スマホに保存しておくか、印刷して持ち歩くのが安全です。

I-94を携帯しなかった場合の罰則やリスク

I-94の携帯を怠ったことによる摘発や罰金の例はほとんど報告されていませんが、不法滞在との関連で重要な証拠となるため、何かトラブルに巻き込まれた際に提示できないと誤解を招くリスクがあります。

また、将来的な再入国審査やビザ申請時に過去の滞在記録として参照されるため、I-94の記録は確実に保存し、帰国後も一定期間は保管しておくことをおすすめします。

短期滞在者が取るべき具体的な対策

観光や出張でアメリカに30日以内滞在する予定の方でも、以下の対応を行うことで万が一に備えられます。

  • 入国後すぐにCBP公式サイトからI-94を取得
  • スマートフォンにPDFで保存、または紙で印刷してパスポートに挟んでおく
  • 帰国後も念のため、1~2年は保管

これらの対応により、現地での身分証明がスムーズになるだけでなく、将来的な再入国や査証発行時の証明としても役立ちます。

ESTA利用者もI-94を意識すべき理由

ビザなし渡航(ESTA)であっても、入国時にはI-94が発行されます。ESTAはあくまでビザ免除プログラムであり、I-94が滞在資格を証明する記録である点に変わりはありません。

ESTA利用者でも、滞在期間の確認や延長不可ルールの証明にはI-94が重要な役割を果たします。特に滞在延長の相談や誤解回避の場面で役立つため、情報として手元にある状態にしておくのが望ましいです。

まとめ:I-94は携帯義務ではあるが実務上は自己防衛として保存を

I-94の携帯は法律上の義務であり、可能な限りスマホ保存または印刷をして持ち歩くことが理想です。ただし、一般的な短期滞在者がこれを忘れて罰則を受けることは極めてまれです。

とはいえ、トラブル時やビザ更新時の証明資料となるため、万が一の備えとして取得・保管しておくのが賢明な判断です。安心してアメリカ旅行を楽しむためにも、I-94は見落とさず準備しておきましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました