池袋のランドマーク「サンシャイン60」に設置されている展望台行きエレベーターには、36号機と37号機という2機の高速エレベーターが存在します。しかし、利用者の間では「演出が違う」「デザインが違う」などの声があり、その違いに疑問を持つ人も少なくありません。この記事では、なぜ同じビルの同じ行き先にもかかわらず、エレベーターの仕様が異なるのかを詳しく解説します。
36号機と37号機の仕様比較
サンシャイン60の36号機には、速度メーターや演出映像、特殊な照明、横長のボタンパネルなどが搭載されており、展望台へ向かう「アトラクション的要素」を備えたエレベーターとなっています。一方の37号機は、一般的な三菱製エレベーターの仕様であり、速度メーターなどの演出は省かれています。
例：36号機は「SKY CIRCUS サンシャイン60展望台」の公式動画でも使用されており、体験価値を重視した作りになっています。
なぜ2機で演出に差があるのか？
この仕様の違いは、主に用途と利用者の体験設計によるものと考えられます。36号機は「展望台の演出の一部」として設計されており、訪問者に非日常感を提供する目的があります。そのため、速度表示や光の演出などが付加されているのです。
一方、37号機は混雑緩和や冗長性（予備機能）のために設置されており、コストやメンテナンス性を考慮して標準仕様にとどめている可能性があります。
速度や機能に差はあるのか？
両機ともに最高分速750mクラスの高速エレベーターであり、実際の所要時間や基本性能に大きな差はありません。36号機は表示や演出を追加しているのみで、構造的な速度の違いは報告されていません。
つまり、移動時間自体はほぼ同じですが、体験に違いがあるという点がポイントです。
利用者の声とSNSでの話題
YouTubeやSNSでは、「36号機の演出が楽しい」「37号機は拍子抜けした」という声が多く見られます。ファンの中には両機を乗り比べて違いを楽しむ人も多く、意図的に体験の多様性を持たせているとも考えられます。
関連動画：36号機の演出付き映像／37号機の標準運転映像
導入当時の設計思想と背景
サンシャイン60の展望台は2016年に「SKY CIRCUS」としてリニューアルされ、その際に「空を旅するような演出」がテーマとして取り入れられました。36号機はそのコンセプトの一環であり、体験型展望台としてのブランド価値を高める役割を担っているのです。
一方、37号機はあくまで補助的な役割を担うものとして、通常スペックでリニューアルされています。
まとめ：体験設計の違いが仕様の違いに反映されている
サンシャイン60の展望台行きエレベーターに見られる違いは、設計者の意図する「体験の差異化」によるものであり、故障や手抜きといったものではありません。特別な演出を楽しみたい方は、ぜひ36号機を狙って乗ってみることをおすすめします。
エレベーター1つにも工夫と物語が込められているのは、まさに都市観光の醍醐味とも言えるでしょう。
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