東京をぐるりと一周する山手線。内回り(時計回り)と外回り(反時計回り)がありますが、ときに明らかに近い方向を避けて遠回りを選ぶ人も見かけます。今回はその背景や理由を詳しく解説します。
そもそも内回り・外回りとは?
山手線は円を描くように走る環状線で、東京駅を起点としたとき、内回りは時計回り、外回りは反時計回りの運行です。
たとえば新宿から池袋に行くなら内回りのほうが近いルートになりますが、それでも外回りに乗る人がいるのはなぜでしょうか。
遠回りしてでも外回りを選ぶ理由
主な理由は以下のとおりです。
- 座れる可能性が高い:朝夕のラッシュ時など、遠回りでも空席が多い方向を選ぶ人が多くいます。
- 混雑回避:特に新宿〜渋谷間などは混雑が激しいため、回避目的で反対回りにするケースがあります。
- 乗換がスムーズ:目的地が山手線の駅ではなく、その先にある他路線の場合、乗換のしやすさであえて外回りに乗ることも。
- 時間に余裕がある:観光客や高齢者などは座ってゆっくり移動したいというニーズもあります。
具体的な例:新宿から上野へ
新宿→池袋→上野(内回り)なら所要時間は約25分ですが、外回り(渋谷→品川→東京経由)で行くと約45分かかります。
にもかかわらず、朝のラッシュで内回りが満員の場合、外回りで座って移動したほうが快適と判断する人も少なくありません。
所要時間と快適さのバランス
山手線はどちらの回り方でも、最終的には目的地に着きます。そのため「何を優先するか」が選択の基準になります。
急いでいる人は当然近いルートを選びますが、快適性を重視する人はあえて遠回りを選ぶこともあるというわけです。
アプリや掲示板も活用しよう
最近ではスマホアプリやホームの電光掲示板で、混雑状況や次の電車の情報をリアルタイムに確認できます。
急がないなら、少し待って内回りの空いた電車に乗る、または空いている外回りに乗っても良いかもしれません。
まとめ:距離だけでなく「目的」によって選ばれる回り方
山手線で遠回りを選ぶ人がいるのは、効率よりも快適さや事情を優先しているからです。混雑や乗換、座れるかどうかといった要素が、選択の決め手になることが多いのです。
これから山手線に乗る際は、ただ「近い方」だけでなく、自分の状況に合ったルート選びを意識してみましょう。


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