アメリカでオーバーステイしてしまったら?他国への渡航は可能?ビザと入国制限の基礎知識

ビザ

海外滞在中、ついうっかりビザの期限を過ぎてしまう「オーバーステイ」。特にアメリカのように入国管理が厳しい国では、オーバーステイが将来の渡航や他国への影響に及ぶこともあります。本記事では、オーバーステイが他国のビザ申請や入国にどのような影響を与えるかについて、法的根拠と実例をもとに解説します。

オーバーステイとは何か?

オーバーステイとは、滞在許可(ビザやESTA)で認められた期間を過ぎて滞在を続けてしまうことを指します。アメリカの場合、通常の観光ビザであれば90日間の滞在が許され、それを過ぎてしまうと移民法違反になります。

オーバーステイが確認された場合、3年~10年の入国禁止(バー)措置が科される場合があります。特に180日以上のオーバーステイは重大な影響を及ぼすため、注意が必要です。

オーバーステイ後にアメリカへ再入国できるか

一度でもオーバーステイの記録が残ってしまうと、将来のアメリカ入国は極めて困難になります。ビザ申請の際にその履歴が確認され、許可されない可能性が高くなります。

また、ESTA(電子渡航認証システム)も利用できなくなり、たとえ短期滞在目的でもビザが必要になります。

他国への渡航はできるのか?

オーバーステイの影響はアメリカ入国に直接的なものですが、他国への入国が必ずしも制限されるわけではありません。たとえばヨーロッパや東南アジア諸国はアメリカの滞在履歴を共有していない場合も多く、通常通りの観光ビザや電子認証で入国できるケースもあります。

ただし、ビザ申請時に「過去に入国拒否歴があるか」などを申告する欄があり、正直に答える必要があります。虚偽申告が発覚すると、永続的なビザ拒否につながる恐れがあります。

影響を受ける可能性のある国とその理由

  • カナダ:アメリカとの情報共有があり、オーバーステイ履歴が考慮される可能性があります。
  • イギリス・オーストラリア:入国履歴やオーバーステイ経験を問われることがあり、審査が厳しくなる場合があります。
  • シェンゲン圏:直接影響は少ないが、ビザ取得時に申告を求められることがあります。

つまり「入国できる国」も多い一方で、「申請時に影響が出る国」もあるため注意が必要です。

実例:オーバーステイ後に東南アジアへ渡航したケース

ある日本人旅行者がアメリカでオーバーステイ(約4か月)し、以後はアメリカに入国できなくなりました。しかしその後、タイやマレーシア、インドネシアなどの国へは問題なく観光で入国できています。

また、ヨーロッパの一部ではビザ申請時に理由を説明することで、入国許可が下りた事例もあります。

まとめ:オーバーステイ後でも「他国入国」は可能だが油断は禁物

アメリカでオーバーステイすると、将来のアメリカ入国はほぼ不可能になりますが、他国への渡航自体は可能なケースが多いです。ただし、ビザ申請時の審査で不利になる可能性はあるため、正直な申告としっかりした理由説明が求められます。

万が一オーバーステイしてしまった場合は、専門のビザコンサルタントや弁護士に相談することも検討するとよいでしょう。

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