万博では話題のパビリオンに人が集中しがちですが、実は“行くところに迷ってたまたま入ったけど意外とよかった”という“消去法で選んだ”パビリオンにも、じんわり心に残る展示が多く存在します。この記事では、派手さや人気には欠けるものの、しっかりとした文化体験や独自の展示で満足度の高かったパビリオンを紹介します。
1. マレーシア館|音楽と文化が融合した親しみやすい空間
マレーシア館では、伝統音楽の演奏が間近で楽しめるミニステージが好評でした。館内にはマレーシアの音楽家の紹介パネルもあり、単なる商業展示ではなく文化紹介に重きを置いています。
子ども向けの体験コーナーが多く、大人にとっては物足りなさも感じられるかもしれませんが、“落ち着いて観られる”“混雑しない”という面では非常に快適で、タイミングが合えば生演奏にも出会えるのが魅力です。
2. バングラデシュ館|素朴な展示に詰まった生活文化
派手さはまったくありませんが、現地の織物や家庭の写真など、暮らしにフォーカスした展示構成が逆に新鮮と話題に。販売は一部に留まり、展示解説がしっかりしていてじっくり見たい派にはうってつけ。
民族衣装の実物展示や、手織り布の質感に触れられるコーナーもあり、“知的好奇心”をくすぐる仕掛けが豊富です。
3. ウガンダ館|“手作り感”が温かい地球規模の生活展示
ウガンダ館は展示が全体的に手作り感にあふれており、どこか学校の文化祭のような温もりを感じさせます。映像展示もシンプルですが、生活の現実や課題がストレートに伝わる内容で、子ども連れのファミリーにも学びがあります。
特に食文化紹介の一角では、現地の主食紹介や香辛料に関する資料もあり、興味の幅が広がるパビリオンでした。
4. グルジア(ジョージア)館|試飲が人気、だけじゃない
ワイン販売が目立つグルジア館ですが、館内の展示では「ワイン文化がいかに人々の生活と結びついているか」に焦点を当てており、単なる物販では終わらない知的な要素も備えています。
また、映像で紹介されるジョージアの農村部の風景や暮らしが美しく、癒やし系パビリオンとしても密かに人気が出てきています。
5. アルメニア館|歴史的視点から文化を感じる空間
展示のボリュームは控えめですが、古代から現代に至るまでの文化・宗教・工芸にフォーカスしたパネルや映像が見応えあり。宗教建築や文献のレプリカ展示など、深く知りたい人に刺さる構成です。
落ち着いた静かな空間で、派手さに疲れた来場者の“休憩ポイント”としてもおすすめです。
まとめ|人気の裏にある“静かな名作”を見逃さない
万博ではついSNSやメディアで話題のパビリオンを目指しがちですが、実はこうした“消去法でなんとなく入った”小規模・中規模の展示こそが、文化理解や異国への共感を深めてくれるきっかけになることもあります。
混雑を避けながら、じっくりと展示を味わえるこれらのパビリオンを、ぜひ次回の回遊ルートに加えてみてはいかがでしょうか。


コメント