車やバイクで道路を走っていると、時折見かける黒くて細長いゴム片。見た目は何かの破片のようですが、意外と多くの人がその正体を知りません。この記事では、道路に落ちている黒いゴムの正体と、それがどうやってできるのかを解説します。
道路に落ちている黒いゴム片の正体
多くの場合、これは車の「タイヤ片」です。正式には「タイヤトレッド」と呼ばれ、トラックやバス、乗用車のタイヤが劣化や摩耗、またはパンクによって裂けた際に道路に残されるものです。
特に大型車は「リトレッドタイヤ」といって、摩耗したタイヤに新しいゴムを貼り直して再利用するケースもあり、このゴム部分が剥がれると、細長く黒い破片として道路に落ちます。
なぜタイヤの破片が道路に落ちるのか
原因の多くはタイヤの老朽化・空気圧不足・高速走行中の過熱などです。特に夏場のアスファルトの熱と高速回転が重なると、ゴムの接着が緩み、走行中に剥がれてしまうことがあります。
また、高速道路ではリトレッドタイヤの使用が多く、長距離を走る車両にとってはコスト面で有利な反面、しっかりとしたメンテナンスをしないと剥離しやすくなります。
道路に落ちたタイヤ片の影響と危険性
道路に落ちているタイヤ片は見た目以上に危険です。走行中に踏むとハンドルが取られたり、オートバイではバランスを崩す原因にもなります。特に夜間や雨天では視認性が悪く、事故につながるケースもあります。
高速道路では「道路障害物」として通報対象となり、道路管理者が速やかに回収・撤去を行っています。
似ているが異なるものもある
道路上には他にも「スピードセンサー用のゴムホース」や「仮設工事のジョイント材」などが見えることがありますが、これらはタイヤ片とは異なります。しっかり固定されていたり、定期的に設置・撤去されています。
見た目が似ているだけで、これらは意図的に敷設されているものなので、見分けがつかない場合は踏まないに越したことはありません。
まとめ
道路に落ちている黒いゴム状の物体の正体は、多くが車両のタイヤ片であり、特にトラックのリトレッドタイヤから剥がれたものが主な原因です。安全運転の観点からも見かけた際には避けるのがベストです。異常に気づいた場合は速やかに道路管理者に連絡をしましょう。


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