近年、多様な業種で外国人材の採用が活発になっています。企業が外国人を正社員として受け入れる際には、ビザ（在留資格）の取得手続きが必要です。この記事では、会社が主体となって外国人労働者を雇用する場合のビザ手続きの流れと、事前に準備すべき書類や注意点について詳しく解説します。
企業が主体となる在留資格申請の基本
外国人を正社員として雇用するには、企業が「在留資格認定証明書交付申請」を出入国在留管理庁（入管）へ行う必要があります。
対象となる主な在留資格は「技術・人文知識・国際業務」や「高度専門職」など、業務内容と本人の学歴・職歴によって異なります。
必要な書類一覧
主に企業が準備すべき書類には以下が含まれます。
- 雇用契約書または内定通知書
- 会社概要（登記簿謄本・パンフレットなど）
- 決算書類（直近1〜2期分）
- 採用理由書（なぜその外国人を雇うのかの説明）
- 業務内容説明書
- 求人票（ハローワーク等）
外国人本人が準備する書類には、履歴書、卒業証明書、職務経歴書、パスポートコピー、顔写真などが含まれます。
会社規模による影響と審査ポイント
入管は企業の安定性・継続性や雇用の実現性を重視します。特に中小企業の場合、赤字決算や事業内容が曖昧な場合は審査が厳しくなる傾向があります。
一方、従業員数や資本金の大小にかかわらず、必要な書類を整えて論理的に説明できれば、小規模事業者でも許可されるケースは多くあります。
人材確保と書類準備は同時進行が理想
在留資格認定証明書の審査には通常1〜3ヶ月かかるため、採用スケジュールに合わせて早めに準備を始める必要があります。
また、人材が未定のままでは申請ができないため、候補者が内定してから書類を整えるのが基本ですが、事前に企業側が書類準備や雇用計画を整備しておくとスムーズです。
申請はどこで行う？最寄りの入管に相談を
書類が整ったら、企業の所在地を管轄する地方出入国在留管理官署（入管）へ申請します。初めて申請する場合は、事前相談や確認が強く推奨されます。
多くの入管では予約制での窓口対応や、郵送申請も受け付けています。詳しくは法務省入国管理局公式サイトをご確認ください。
まとめ
外国人を正社員として受け入れる際、企業は入管に対ししっかりとした書類提出と説明責任を果たす必要があります。書類準備と人材確保は同時に進め、入管とも密に連携をとることで、スムーズな在留資格申請が可能になります。
事前の準備と計画的な対応が成功のカギです。
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