高速道路などで使われる「ETC(Electronic Toll Collection)」に関して、「ETCシステム」という言い方はおかしいのでは?と疑問に思う方は少なくありません。本記事では、「ETCシステム」という表現の是非、重語の扱い、日本語表現としての許容範囲について言語・技術の視点から解説します。
ETCとは何の略?正式名称を再確認
ETCは「Electronic Toll Collection」の略で、直訳すれば「電子式料金徴収」の意味です。すでに「System(システム)」の要素が暗黙に含まれているとも言えます。
そのため「ETCシステム」という表現は、構造上「Electronic Toll Collection System システム」となり、“重語”となる可能性があります。
「ETCシステム」は誤りなのか?
結論から言えば、「ETCシステム」は厳密には重語(二重表現)ですが、日常的な日本語表現としては誤りとはされていません。
例として以下のような重語も一般に使われています。
- ATMマシン(Automated Teller Machine + Machine)
- ICカード(Integrated Circuit + Card)
- PIN番号(Personal Identification Number + 番号)
このように、略語が定着した後に「機能名」や「種類名」として後ろに語を付けるのは、日本語としては自然な言い回しとなっています。
公共機関・企業でも「ETCシステム」を使用
国土交通省やNEXCOなどの公式文書・Webサイトでも「ETCシステム導入」「ETCシステム障害」などの用語が頻出します。
つまり、専門機関も「ETCシステム」を正式用語として使用しており、誤用ではないという実態があります。
重語を避けるならどう言えばよい?
もし重語を気にするのであれば、文脈に応じて言い換えも可能です。
- ETC(単体で機能を指す場合)
- 料金収受システム(より一般的な表現)
- 電子料金収受方式(学術的・行政文書向け)
ただし一般会話・報道・ビジネスの場面では「ETCシステム」が最も通じやすく違和感が少ないと言えるでしょう。
まとめ:「ETCシステム」は誤用ではなく、一般的な日本語表現
・「ETCシステム」は形式的には重語だが、誤りではない
・ICカードやATMマシンと同様、略語+名詞の組み合わせは定着している
・国交省や高速道路会社も公式用語として使用しており、信頼性は高い
・フォーマル文書では「電子料金収受システム」と表現するのも一案
日本語の柔軟な受容性を理解した上で、「ETCシステム」という言い方はむしろ自然な表現として広く認められているといえるでしょう。


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