タクシー料金には距離制と時間制の2種類があることをご存じでしょうか?それぞれの計算方法や選び方によって、支払う料金が大きく変わることもあります。この記事では、具体的な運賃例をもとに、仕組みや計算の考え方をわかりやすくご紹介します。
距離制運賃とは?基本的な仕組み
距離制運賃は、タクシーメーターによって「走行距離」に応じて加算される仕組みです。一般的に、初乗り距離が設定され、それを超えると一定の距離ごとに加算されます。
例えば、以下のような料金体系の場合。
- 初乗り運賃:1.1kmまで500円
- 加算運賃:256mごとに100円
つまり、1.1kmを超えて走行するたびに、256mごとに100円が加算される形です。
時間制(貸切制)運賃の仕組み
時間制運賃は、貸切や観光利用などで使われる方式で、距離ではなく「時間」に応じて料金が決まります。料金表の一例は次の通りです。
- 初乗り運賃:30分まで3,500円
- 加算運賃:10分ごとに1,200円
このように、事前に目的地が決まっている観光利用などに向いています。停車時間が多くても料金が変わらないことが特長です。
【事例解説】距離制と時間制は併用される?
たとえば、次のような条件で利用した場合を考えてみます。
- 走行距離:12,876m
- 走行時間:25分
このとき、よくある誤解は「距離制+時間制で両方請求されるのでは?」という点です。しかし、基本的には【距離制または時間制のいずれか一方】を事前に選択して利用する形になります。
距離制を適用した場合の計算例。
- 初乗り:500円
- 加算:((12876m – 1100m) ÷ 256m) ≒ 46回 → 4,600円
- 合計:5,100円
時間制を適用した場合。
- 25分以内 → 初乗り料金3,500円
- 加算:なし
- 合計:3,500円
※このように、同じ移動でも計算方法が変わることで金額に差が生じるのがポイントです。
どちらが適用されるのか?選び方の基準
一般のタクシー利用(配車・流し)では基本的に「距離制」が適用されます。時間制を選びたい場合は、事前にタクシー会社へ「貸切予約」などを行い、明示的に時間制運賃で契約する必要があります。
つまり、乗車時に特に指定しなければ、走行距離で自動計算される距離制運賃が適用されるのが通常です。
こんな時は時間制運賃が便利
・観光スポットを巡る(例:京都・鎌倉・日光など)
・渋滞や信号待ちが多い都市部で、待機時間が長くなりそうなとき
・「◯時まで使いたい」と時間が決まっているビジネス用途
上記のようなケースでは、時間制を選ぶことでコストパフォーマンスが良くなる場合があります。
まとめ
タクシー料金の計算方法は、「距離制」と「時間制」の2種類があり、基本的には【いずれか一方を選択】して適用されます。一般利用では自動的に距離制が適用され、時間制を使いたい場合は事前予約が必要です。
利用シーンや走行距離・時間を見極めて、最もお得な方式を選ぶことが大切です。必要に応じてタクシー会社に確認してみましょう。


コメント