かつて青森と函館を結んでいた青函連絡船。1988年の青函トンネル開通によりその役割を終えましたが、もし現代にこの航路が残っていたら、果たしてどんな船が活躍していたのでしょうか?クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」のような巨大な船になっていた可能性を、交通の発展や旅行ニーズの変化を踏まえて考察していきます。
かつての青函連絡船とは?
青函連絡船は1908年から1988年まで、鉄道連絡船として運行されていました。旅客と車両、貨物を運ぶ重要な交通手段であり、青森~函館間を約4時間で結んでいました。最盛期には1日最大8万人を超える利用者を記録したこともあります。
特に「羊蹄丸」「摩周丸」などのフェリー型大型連絡船は、1,000名以上の旅客を収容可能で、食堂や売店、寝台なども備えており、当時としては高機能な移動空間でした。
現代の交通と青函航路のもしも
現在は新幹線が東京~新函館北斗間を約4時間で結び、利便性が大幅に向上しました。航空機もLCC含めて多く運航しており、船による移動の優位性は低下しています。
しかし観光需要や「船旅」への回帰トレンドを考えると、豪華フェリーとして再構築されていた可能性もあります。特にクルーズ船ブームに乗る形で、「観光目的の青函船」が注目されるシナリオはあり得ます。
ダイヤモンド・プリンセス級の船は必要?
「ダイヤモンド・プリンセス」は全長290m・乗客定員2,700人超の超大型クルーズ船です。青函航路においてはややオーバースペックですが、豪華客船的要素を取り入れた小型・中型フェリーの可能性は十分考えられます。
例えば、新日本海フェリーの「はまなす」などは定員700名規模ながらレストラン・展望風呂・個室完備で、移動手段と観光の融合が実現されています。
もし現代に青函連絡船があったらの仮想プラン
以下のような航路が想定できます。
- 所要時間:2.5~3時間(高速化)
- 搭載設備:Wi-Fi、カフェ、個室ラウンジ、展望デッキ、プレミアムキャビン
- 観光要素:夜景航路、函館山ナイトビュー、青森ねぶたコラボ
単なる移動ではなく、体験型交通として運営されていたでしょう。
観光と経済効果も見込めたかも
訪日外国人観光客の増加や、地方創生の文脈では、青函航路を「船旅体験」として再評価する動きが起きていた可能性があります。短時間でも北海道と本州を海で結ぶ旅は、非日常感や移動自体の楽しさを提供できます。
まとめ:現代の青函連絡船は“旅を楽しむための船”になっていた
もし現代に青函連絡船が残っていたとしたら、それは単なる移動手段ではなく、観光や体験を重視した小型クルーズ船のような存在になっていたかもしれません。ダイヤモンド・プリンセスのような巨大船ではないにしても、現代のニーズに合わせて魅力ある形で進化していた可能性は十分にあります。


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