大阪市内を通る国道43号線は、交通量が多く幹線道路として重要な役割を果たしています。その中でも津守〜大正間の高架区間については、速度標識が少なく、初めて通行するドライバーや地元民でさえも混乱しやすい区間のひとつです。この記事では、該当区間の制限速度の実態と、誤認による取り締まりを避けるためのポイントを詳しく解説します。
国道43号線・高架部における制限速度の基本
国道43号線の多くの区間では、制限速度が40〜50km/hに設定されており、特に住宅街や交差点付近では40km/h制限が多く採用されています。津守〜大正間の高架区間についても例外ではなく、実は明確な速度標識がない場合でも、法定速度に準ずる扱いとなります。
つまり、標識が見当たらない=自由速度ではなく、標識がなければ一般道路としての法定速度、すなわち原則60km/hが適用されるのが原則です。ただし、道路管理者が特定の理由で規制を設けていれば、標識や交通ルールによってそれが優先されます。
津守側の制限標識と実際の運用
津守側の高架進入前には「50km/h」の制限標識が設置されていることが確認されています。しかし高架区間そのものには追加の制限標識が設置されておらず、利用者の多くが「制限速度が上がった」と誤解する原因になっています。
実際には、高架に入ったからといって自動的に60km/hに引き上げられるわけではなく、50km/h制限がそのまま適用されているケースがほとんどです。つまり、手前の標識が次の標識が出るまで有効と考えるのが基本です。
なぜ速度標識がないのか?行政側の設計意図
大阪市や国土交通省の資料によると、都市部の高架道路は騒音・振動の問題や合流・分岐による危険性を考慮して、あえて低めの速度制限を維持していることがあります。そのため、速度標識が設置されていなくても、あえて意図的に「前の制限を継続させる」設計になっている場合があります。
また、高速道路の入口が隣接しているため、スピードが自然に上がりやすく、誤って高速道路の感覚で走行してしまうドライバーが多いのも事実です。
取り締まりのポイントと実際のケース
津守〜大正の高架区間では、制限速度超過の取り締まりが定期的に実施されており、特に夕方〜夜間にかけて赤色灯を回したパトカーによる追尾型の取り締まりが行われている事例が多く報告されています。
たとえば、50km/hの制限が適用されている区間で60km/h〜70km/h程度で走行したドライバーが、速度標識が無かったと主張しても、違反として指摘されるケースが見られます。ドライバーが「自然な流れで速度が上がってしまった」としても、道路上に次の標識がない限り、直前の標識が継続して有効と判断されます。
安全に走行するための実践的なアドバイス
該当区間を安全に走行するためには、以下の点に注意するのが効果的です。
- 高架に入る前の制限速度標識(津守側の50km/h)を必ず記憶し、継続適用と考える
- 高架中に速度標識が見当たらない場合も、自動的に60km/hと判断しない
- 周囲の流れに流されず、スピードメーターを常に確認
- 取り締まりが行われやすい時間帯(夕方〜深夜)や天候時(雨天)は特に慎重に運転
さらに不安な場合は、ドラレコの録画機能で標識を記録しておくことで、後々の参考資料になります。
まとめ:明確な標識がなくても「前の制限が継続」が基本
津守〜大正間の国道43号線高架区間では、速度標識が途中で消失していても、前方の50km/h制限がそのまま継続していると判断されます。法定速度の60km/hが適用されるケースではないため、60km/hでの走行は違反となる可能性があります。
不明確な標識環境であっても、運転者が責任を持って前の制限を把握し、慎重に運転することが、安全運転と違反回避の第一歩です。


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