飛行機に乗ると耳が痛くなる、特に着陸前の降下時に強く感じる――そんな悩みを持つ人は少なくありません。この現象は「航空性中耳炎」と呼ばれるもので、気圧の変化によって耳の内部に異常な圧力がかかることで生じます。この記事では、耳鼻科を受診した際に受けられる処置や、飛行機搭乗前後にできる予防法について詳しく解説します。
航空性中耳炎とは?その原因と症状
航空性中耳炎は、飛行機の離着陸時に気圧が急変することで、耳管(じかん)がうまく開かず、中耳内と外気の圧力差が生じることで発症します。これにより耳が詰まった感じや激しい耳の痛み、耳鳴り、場合によっては難聴を伴うこともあります。
特に風邪やアレルギーで鼻が詰まっていると、耳管の通りが悪くなり、航空性中耳炎が起こりやすくなります。子どもやアレルギー体質の人にも多く見られる症状です。
耳鼻科で受けられる主な処置
飛行機搭乗前に耳鼻科を受診することで、以下のような処置を受けることができます。
- 鼻スプレー(血管収縮薬)や抗アレルギー薬の処方:鼻の通りを良くし、耳管が開きやすくなることで気圧調整を助けます。
- 耳管通気処置:耳鼻科医が器具を使って人工的に耳管を開通させる処置。耳が詰まりやすい体質の人に有効です。
- チューブ挿入の検討:重度の症例では、鼓膜に換気チューブを一時的に挿入する処置がとられることもあります。
これらの処置により、飛行機搭乗時の不快感を大幅に軽減できる可能性があります。
医師に相談すべきタイミングと受診の目安
飛行機に乗る前に耳の痛みが心配な場合、遅くとも搭乗の3〜5日前までに耳鼻科を受診するのが理想的です。症状が強くなる前に処置を受けることで、より高い予防効果が得られます。
特に以下のような方は、事前受診を強くおすすめします。
- 過去に何度も耳が痛くなった経験がある
- 風邪や花粉症で鼻が詰まっている
- 小さな子どもと一緒に飛行機に乗る
耳の痛みを軽減するセルフケアと予防グッズ
耳鼻科での処置に加えて、搭乗中のセルフケアも重要です。以下のような対策を組み合わせることで、耳の痛みを防ぎやすくなります。
- あくびや嚥下(飲み込む動作)を意識的に行う
- ガムを噛む、飴をなめる
- バルサルバ法(鼻をつまんで口を閉じ、軽く息を吐く)を試す
- 「飛行機用耳栓」などの専用グッズを使用する
特に「イヤープレーン(EarPlanes)」といった耳栓型の製品は、気圧の変化を緩やかにしてくれるため、機内での不快感を軽減するアイテムとして定評があります。
子どもが耳を痛がる場合の対策
小さなお子さまは耳管が未発達なため、気圧の変化に敏感で耳の痛みを訴えることが多いです。母乳やミルクを与える、ジュースを飲ませるなど、飲み込む動作を促すことが有効です。
また、搭乗前に小児科または耳鼻科で相談し、鼻スプレーの使用や耳栓の利用についてアドバイスを受けておくと安心です。
まとめ:耳の痛み対策は事前準備がカギ
飛行機搭乗時の耳の痛みは、適切な事前対策と耳鼻科での処置により、かなりの程度で防ぐことが可能です。とくに耳管が開きにくい体質や鼻づまりがある方は、医師の診察を受け、必要な薬やアドバイスを得ておくことで、安心して空の旅を楽しめます。
快適なフライトのために、出発前の一手間を惜しまないことが大切です。


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