万博「いのちの未来」で描かれる“おばあちゃんの選択”とは？ネタバレ含む体験レポ

大阪・関西万博で話題のシグネチャーパビリオン「いのちの未来」。アンドロイドと人間の境界を描くストーリーの中で、孫とおばあちゃんの選択が大きな反響を呼んでいます。

ドラマ仕立てで進む“孫とおばあちゃん”の物語

この展示は、50年後の未来を舞台に、孫とおばあちゃんが過ごす日常から始まります。孫のケガは義足で回復し、温かな家族の時間が描かれます。

やがておばあちゃんに余命が近づき、「記憶をアンドロイドに移すか」「天寿を全うして自然に死を迎えるか」といった究極の選択を迫られます。

最初、おばあちゃんは“自然に任せる”選択をするように見えます。しかし次の空間に進むと、おばあちゃんと同じ顔・声のアンドロイドがピアノを演奏している場面に遭遇します。

つまり「記憶を移す」選択をした──観客にはそこで初めて真相が明らかになります。人間の“死”を前にした揺れ動く心の機微が巧みに描かれています。

結論として、おばあちゃんは“人間として肉体の死を迎えた”後、記憶をアンドロイドとして継がせる選択をした──とも読めます。

Yahoo!知恵袋では、「孫を見守りたいという気持ちも、アンドロイドが引き継いでくれるのなら、それはとても素晴らしいこと」と語ったとの書き込みもあり、心情の深さもうかがえます :contentReference[oaicite:0]{index=0}。

この展示は、死を避けるのではなく、命をどう「拡げる」のか、私たち一人ひとりに問いかけます。技術が記憶を継ぐ未来は、果たして幸福なのか。

1000年後のゾーンでは、不老長寿や技術と融合した新たな人間像が提示され、観客はその先まで思考を巡らせます :contentReference[oaicite:1]{index=1}。

所要時間は約40～60分。3時間あれば十分に体験・物販購入・余韻まで楽しめると思われます。

ただ没入型の内容なので、心の余裕を持ってゆっくり歩くのがおすすめです。

このパビリオンは、おばあちゃんの“選択”を通して、命の連続性と限りある時間を描き出しています。肉体の死を迎えても、記憶は技術により繋がる──そのディープな問いを、ぜひ体感してみてください。

「おばあちゃんは死にましたか？」という質問には、「人間としての肉体は死んだが、記憶はアンドロイドに受け継がれた」というストーリーであると答えられます。