「韓国や台湾では日本語が通じる」と耳にしたことがある人も多いでしょう。しかし、その印象は訪れるエリアや旅行のスタイルによって大きく異なります。この記事では、韓国や台湾での日本語事情について、観光地とローカルエリアの違いや、実際の体験をもとに詳しくご紹介します。
観光エリアでは日本語が比較的通じる
ソウルや台北などの都市部、特に日本人観光客が多く訪れる観光地やホテル、免税店、飲食店では、日本語対応のスタッフがいることがあります。たとえば、明洞や台北101周辺などでは、簡単な会話や接客は日本語で対応してもらえる場面も珍しくありません。
また、日本語メニューや案内が用意されている飲食店や観光施設も多く、「旅行で困らなかった」という印象を持つ人が多いのも事実です。
ローカルエリアや郊外では英語や現地語が基本
一方で、釜山の住宅地や台北郊外のローカルエリアなどに足を伸ばすと、日本語はほとんど通じません。地元の食堂やバス、スーパーでは韓国語や中国語が基本となり、日本語を使おうとしても通じないことが多くなります。
例えば、釜山のチャガルチ市場周辺では、年配の方が多く、日本語を理解する人も一部いますが、若年層にはほとんど通じないのが実情です。
「通じる」とはどういうレベルのことか
「日本語が通じる」と聞いたとき、それが「ネイティブレベルの会話ができる」という意味なのか、「観光客向けの簡単な対応ができる」という意味なのか、期待値の違いがトラブルの元になります。
実際には、「こんにちは」「ありがとう」「これください」といった単語レベルでの対応がほとんどで、詳しい説明やトラブル時のやりとりまでは難しいケースが多いです。
日本語が通じると感じる人の旅行スタイルとは?
「るるぶに載っている場所だけを回っている」という意見には一理あります。ガイドブックやSNSで紹介されている観光地を中心に訪れる旅行では、観光客への配慮が行き届いており、日本語で対応してもらえる環境が整っています。
しかし、現地の人々の暮らしや文化に触れたいと考えてローカルな場所を旅する場合には、言語の壁が一気に高くなり、日本語がまったく通じないこともしばしばです。
現地での言語対策とコミュニケーションの工夫
旅行をよりスムーズに楽しむためには、最低限の韓国語や中国語フレーズ、もしくは翻訳アプリの活用が役立ちます。Google翻訳やPapagoといったアプリは、簡単な会話のやりとりに非常に便利です。
また、ジェスチャーや地図を使った説明、日本語と英語を織り交ぜたやりとりなど、柔軟な姿勢も旅を楽しむポイントです。
まとめ:観光地では通じるが過信は禁物
韓国や台湾での日本語事情は、場所と状況によって大きく異なります。観光エリアではある程度通じる場面もありますが、全体的には英語や現地語が基本です。「日本語が通じる国」という認識には、一定のバイアスがあることを理解し、臨機応変な対応力を備えることが、より豊かな旅の体験につながるでしょう。


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